ホーム > HRニュース > 中国HRニュース >【政経】中国製造業は依然巨大な潜在能力を有する(2014年6月25日)

【政経】中国製造業は依然巨大な潜在能力を有する(2014年6月25日)

 

【政経】中国製造業は依然巨大な潜在能力を有する(2014年6月25日)

 近年、人件費の急増、人民元高、原材料費の膨張などのマイナス材料が重なった影響で、企業の生産コストが高まり、末端製造業が中国を離れ人件費の安い東南アジアへ移転するトレンドが完成されている。現在、中国大陸東部沿岸地区ライン工の月収は約500ドルだが、インドネシアでは300ドル、ベトナムでは250ドル前後であるだけでなく、カンボジアのアパレル工員ならば毎月80ドルの賃金で事足りる上、バングラデシュの月最低賃金に至ってはわずか67ドルに設定されているのである。安い人件費に惹かれて、2013年5月中旬、福建省の20社余りの紡績企業がカンボジアやバングラデシュへ投資の視察に向かった。北京商報の統計では、側近2週間内で、少なくとも10社の国内企業が東南アジアへ生産を移転する動きを見せている。紡績アパレル企業の東南アジアへの集団移転に、メディアは大きな感嘆の声を上げた。「中国製造業は既に競争力を失っている、『世界の工場』の地位を東南アジアに乗っ取られるぞ!」

 しかし安邦保険の調査チームは、これを時期尚早であると結論づけている。中国は現在もなお全東南アジア諸国をもってしても太刀打ちできない投資競争力を保持している。まず基本的設備の優勢は明らかである。物流施設に限って見ても、2013年までに、世界水揚げ量ベスト20のうち、9つを中国の港が占めている。交通運輸部が昨年初めて公表した「中国公路水路交通運輸発展報告」によると、我が国は高速道路総距離、各港湾の水揚げ量、運河の総距離、高速道路における貨物運送量、水路貨物量および運輸実績など多項目で世界一位となっている。次に産業配置において、中国は全世界唯一の連合国産業分類における全ての工業を有している。中国の完備された産業配置に、東南アジアが及ぶべくもないことに疑いの余地はない。最後に、最も重要なのは中国市場の巨大な潜在能力である。中国は13億を越える人口を有しており、我が国の経済は輸出と投資から内需拡大へシフトするに連れ、巨大な潜在的消費能力が逐次開放されていくだろう。この点からも、東南アジア諸国では中国に遠く及ばないこと明白であろう。