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【寄稿】17年度の新卒採用、始めていますか?(2016年12月27日)

 2016年の大学新卒生は765万人に上り、昨年に比べ16万人増加しましたが、増加人数は15年に比べて緩やかな伸びに留まり、大学新卒生の全新規就業人口に占める割合も下がっています。それは将来企業側が採用する新卒生の数や、新卒生需要の減少を意味するものなのでしょうか?


  

 中智調査センターが今年8月から9月にかけて、300社以上の企業に対し実施した調査によると、2016年に新卒採用を予定している企業を投資国別で見た場合、(中国国内の)国有企業と民間企業の割合が外資系企業を上回りました。また、2016年に新卒採用を予定している日系企業の割合は62%という結果となりました。


  

 業種別で見ると、伝統的ハイテク産業、IT産業、消費財産業で新卒生採用需要が大きいことが分かりました。これには当然、中国の最新の経済成長政策も関係しています。


  

 恐らく皆様は、17年度の新卒採用がどういう状況なのか、新卒生へどれ位の初任給を支払えば良いのか、に大きな関心を寄せていると思います。今回の調査では、2017年の新卒需要は民間企業で依然として安定しているものの、20%以上の外資系企業が2017年に新卒生を採用する予定が無いと回答していることが明らかになりました。特に日系企業の場合、その割合は27%に上っています。その主な要因としては、1.経済状況が悪化する中、在中外資系企業が依然伝統的製造業や貿易販売業に集中していることから、ここ数年の成長を楽観視していないこと、2.人件費が上昇し一部企業で人員整理や中国からの撤退があったことから、人材の需要が全体的に低下したことが考えられます。


  

 新卒生の初任給について、中智調査センターが2016年年末に行った最新調査によると、一級都市の大卒生(本科)の初任給平均は4500元以上、院卒生で6500元以上でした。職位別では、技術職及び研究開発職が他を引き離す結果となりました。