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「山川域を異にすれども、風月は天を同じとす」 ——伊藤幸孝氏「中国政府指導者は、必ずこの防疫戦争に勝利すると信じている」(2020年02月23日)

「山川域を異にすれども、風月は天を同じとす」 ——伊藤幸孝氏「中国政府指導者は、必ずこの防疫戦争に勝利すると信じている」

 中国語版:2020-02-14 科技日報記者 李釗

 日本語翻訳:中智日本企業倶楽部

 2019年に白玉蘭栄誉賞を受賞した、三井住友海上火災保険(中国)有限公司董事長兼総経理の伊藤幸孝氏は、中国語を堪能に操る中国通として知られています。伊藤氏は保険事業に携わる身として、リスク防止への意識をその心に深く刻み込んでいます。新型コロナウイルスによる疫病が発生した後も、伊藤氏は一途にその情勢を見守っています。

「私は中国政府を信じる」 

 「私は、中国に身を置く一人の外国籍の公民として、私は中国政府の指導意見に従うと決めています。それは、日常の良好な衛生習慣を保つだけでなく、自身の健康を管理し、観測する。そして、出来る限り外出はしない。また、業務上外出の必要があるときはマスクを着け、手を洗いと消毒を欠かさず行う、といった事です。同時に私は、疫病の状況についても常に気を配り、人が密集する場所へ行くのを避けています。

 疫病が突発的に発生した後、中国政府は迅速に一連の対策措置を取りました。私は中国政府を信頼するとともに、中国政府の指導者がこの疫病との戦いに勝利すると信じてやみません。だからこそ、私や私とともにある管理者たちはみな道義を貫き、決して後に退くことなく、春節後すぐに日本から上海市、北京市、広州市へ戻り、仕事に着手したのです」伊藤氏はそう表明しています。

 伊藤氏はまた、「このような緊急時にあって、上海市政府は外国人へ数多くの情報を提供しました。外国人が現状を理解し、焦りを和らげる手助けをしてくれたのです」と、上海市政府を賞賛しました。

 伊藤氏は今回の防疫措置について、「疫病が爆発的に蔓延した後、中国政府は疫病の蔓延を阻止すべく最大限の努力を傾けています。経済面で巨大な犠牲を払いながらも、国を挙げて疫病重点地区の住民を支えるという決断は、たいへんに胆力のあるものです。中国政府は民衆の健康と安全を最優先事項とし、一時的な経済的影響を惜しまず、日常の生活に必要な生活物資を十分に提供して人々の普通の生活を担保しました。もし強い政府が無かったら、一つの偉大な民族がいなかったら、これらのことは決してなし得なかったでしょう」とし、心から敬意を表していました。

 伊藤氏が直言した通り、1月30日、世界保健機関は熟慮の末、突然発生した新型コロナウイルスについて、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を宣言するとの決定を下しました。これは、今回の疫病が特に国際的な対応を必要とすることを意味するものです。そして、これから中国の旅行や航空、貿易に一定の短期的な影響が出る可能性はあります。このような差し迫った状況にあって伊藤氏は、国際社会が手を取り合って相互に協力し合える持続的な業務体制と防疫措置を取り、混乱の発生を鎮めることを非常に期待しています。

「山川域を異にすれども、風月は天を同じとす」 

 この防疫戦争のさ中にあって、伊藤氏が最も心を動かされたのは、防疫の最前線で人々の命を救う医療従事者たちの姿でした。「医療従事者たちは報酬に目もくれず、生死も問わず、ただ義心によって防疫という戦場を駆け回っています。しかし、彼らは決して一人ではありません。彼らの傍らには愛すべき中国人民の姿があり、各界の人々が次々と行動を起こし、各々最大の力量をもってともに防疫に貢献しているのです。先日、武漢市のコーヒーショップに勤めるバリスタ7名が、疫病が蔓延した後、1月26日から現在に至るまで、毎日500杯のコーヒーを近所にある湖北省中病院の医療従事者へ提供しているとの報道をオンラインで目にしました。彼らは一杯のコーヒーで祝福の言葉を描き、病院の詰め所へコーヒーを贈るのです。詰め所にいるボランティアが迎えに出ても、彼らは二メートル以上の距離を保ち、互いに敬意を表しながらも一言も声を発しないのです。更に感動したことに、彼らの中にはイラン人のバリスタも含まれているのですが、イランからのチャーター便が彼を迎えに来た際、彼は熟慮の果てに武漢に残り、仲間たちとともに苦難を乗り越える決断を下したのです。このことが報道された後、このコーヒーショップへ一万人以上のネットユーザーからコーヒーが贈られたそうです。このような人々の敬うべき団結を見るにつけ、私は中国が必ずや防疫戦争に打ち克てると信じずにはいられません」。伊藤氏はこのように述べています。

 伊藤氏は、「国際社会が中国へ次々と援助の手を差し伸べ、中国へ様々な物資を寄贈する姿には、大変感動しています。『山川域を異にすれども、風月は天を同じとす』との言葉通り、日本政府や私を含む日本国民も疫病の状況には常に心を砕いています。

 私達には、中国に対してできることがあります。日本の皆さまには中国のために少しだけ力を分けていただき、疫病戦争の早期終結を手助け頂ければと、願っています。」との言葉で最後を締めくくりました。

 注:伊藤幸孝氏は、長年に渡る中日友好と上海市の経済発展への貢献が認められ、2018年に中国の永久居留証を取得し、2019年には白玉蘭栄誉賞を受賞しています。


图为时任上海市市长应勇为伊藤幸孝。颁授白玉兰荣誉奖奖章、证书


中智からのご感想 

 伊藤氏の、中国在住の外国人としてのこの姿は、中国に住む日本人に非常に大きな影響力を与えたでなく、中国人の心にも尊敬と敬愛の念を十分に抱かせるものでした。伊藤氏は人材育成において、世界外企青年人材協会の指導教官であられ、又障碍者支援事業にも大きく貢献しました。中学生の海外見学事業においても、上海市重点中学の学生を自ら率いて日本本社を見学させています。一帯一路構想における第三者市場貿易協力プロジェクトの最前線として、上海市、そして中国のために重要な貢献を果たしました。

 今回の防疫戦争においても、伊藤氏はずっと中国国内に留まり、日本人駐在員を含む自社のスタッフを率いて疫病と戦うだけでなく、早い段階で日本のハンドソープ、赤外線温度計などの支援物資を疫病の最前線に寄贈しています。私たちはここに、「中国科技報」にて掲載された会員企業の記事を皆様に紹介させていただきたく、ご参考になれば幸いです。

 

●中文原文リンク⇒

“山川异域,风月同天” ——伊藤幸孝:“相信中国政府领导的这场抗疫斗争一定能取得最后胜利”