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【会員の健康ヘルスケア】駐在会員向けの健康ヘルスケアコーナー(2021年5月13日)

会員各位

平素よりお世話になっております。

いつも日本企業倶楽部・智櫻会のWeChatにご登録いただき誠にありがとうございます!

公式アカウントを開設して以来、これまで会員の皆様に対し経営者インタビュー、セミナー情報、政策分析、会員風采、案例分析など、豊富な内容の情報を発信して参りました。

新型コロナの流行が続くこの一年、中国で診察や手術を受けた駐在員が少なからずおられ、私たちは健康ヘルスケアを提供することの重要性を深く認識しました。

そこで、特に外国人会員のために新たに「健康管理コーナー」を設けました。このコーナーが中国で働く外国人とそのご家族の参考となれば幸いです。

中智日企倶楽部智櫻会は、今後も価値ある資源の創造と共有を継続し、日系企業とともに新状態に対処し、企業と社会のために力強く貢献いたします。

第一回目のゲストは、私たち会員のためにワクチン接種サービスを提供してくださっている嘉会国際病院の日本人ヘルスケアサービス部の松本隆吾主任です。ご参考となれば幸いです。

  

嘉会国際病院は、上海市政府の承認のもと米国のマサチューセッツ総合病院との医療技術提携を通して国際標準の診療サービスを提供する3級の国際総合病院です。本院の総合病院の他、静安と楊浦の2地区にクリニックを運営しています。本院の国際病院では、北米型の24時間救命救急センターを設置しており、土日や休祭日を含め24時間365日いつでも受診が可能です。また救命救急センターでは狂犬病クリニック、発熱外来を設置しており、迅速な対応が可能です。

  

外来では多様な専門科を設置しており、日常の症状から専門家の診療を必要とする症状まで幅広い疾患を受け入れています。またCTやMRIなど高度な検査機器を常時稼動しており、緊急の手術や入院にも対応が可能です。

嘉会国際病院は上海市衛生局と密接に連携し、地域在住の中国人と外国人向けの健康予防サービスを常に拡充しています。今回、外国籍を対象とした新型コロナワクチンの接種を上海市内の私立病院として最初に開始したのもこのような背景によります。

さて、本日は新型コロナワクチンの2回目の接種にお出で頂いた方が多いかと思います。中国内で提供される新型コロナワクチンについて簡単に紹介し、接種後の副作用や注意点について説明致します。

  

現在中国内では主に中国国薬集団(シノファームSinopharm)、中国科興(SinoVac)の2社が製造する不活化型の新型コロナワクチンが流通しています。一つ目のシノファームが製造するワクチンは5月7日にWHO(世界保健機構)により緊急使用の承認を受けたことをご存知の方も多いかと思います。先行する欧米のワクチン同様、「安全性、有効性、品質」が確認されたことになります。

  

不活化タイプのワクチンは体が十分な免疫力を手に入れるのに複数回の接種が必要となります。新型コロナワクチンが3週間以上の間隔をあけて2回の接種が推奨される理由です。

ワクチンの接種は一定の副作用を伴います。すべての人に副作用が出現するわけではありませんが、一部の人については以下のような副作用が出現します。また初回の接種より、2回目の接種時に副作用が強くでる方もいます。多くの症状は軽度で一般に特別な処置は必要ありません。

◆副作用として見られる症状

接種部位の痛み、発赤、腫脹、しこり、痒み、頭痛、発熱、疲労感、筋肉痛、咳嗽、気持悪さ、ふらつき、食欲の低下、嘔吐など。

◆よく聞かれる質問

Q:接種できない人はどのような人ですか?

これまでに予防接種で使用される製材料に対して何かしらのアレルギー反応が出たことがある、また予防接種により重篤なアレルギー反応(浮腫や呼吸困難等)が出たことがある、癲癇や重篤な神経系疾患等がある、また現在発熱がある、何かしらの疾患で強い症状がある、あるいは慢性疾患の症状で症状が悪化している状態の方は接種はできません。

Q:接種後に発熱があったら新型コロナウィルスに感染したことになる?

発熱は、接種により体内に取り込まれた不活化ワクチンの成分に対する免疫反応の結果起こります。人により発熱があったり、発熱の度合いが異なるのは、接種を受けた人それぞれの免疫反応の違いによります。またワクチンに生きたウィルスが含まれているわけではありませんので、発熱により新型コロナウィルスに感染するわけではなく、また他の人に感染させるわけでもありません。

発熱自体については、接種当日と翌日にかけてまずは安静のうえ観察してください。発熱の度合いが強く自宅での療養に不安がある場合は早めに受診の上医師の判断を仰いでください。

Q:2回の接種が完了すれば新型コロナに感染しない?

感染しないことを保証するものではありません。予防接種は感染した際の抵抗力、すなわちウィルスに対する免疫機能を先に獲得するものです。引き続き感染を引き起こす状況にたいしては感染予防を心がける必要があります。

Q:妊娠を予定している、妊娠中、授乳中は接種できない?

中国の衛生局の指導では妊娠中の接種は推奨されていません。またそれらの是非についての研究発表は現状まだ確認されていません。一方で妊娠を予定しているあるいは授乳中の方については接種は推奨されるとしています。また接種後も授乳については問題はありません。

Q:他の予防接種はいつから可能?

接種完了より2週間をあけて他の予防接種を予定してください。但し犬や猫による咬傷等負傷により狂犬病予防接種と免疫グロブリンの接種が必要な際は、この期間を考慮する必要はありません。但し、2本目の接種の前に免疫グロブリンを接種した場合は1ヶ月以上空けたのち次の接種を行ってください。

Q:接種当日は、飲酒、入浴、運動をしてもよい?

シャワーについては問題ありませんが、バスタブにつかる入浴は避けてください。また接種後の運動も避けてください。飲酒は一般に接種翌日までは避けるようにしてください。飲酒や運動など体内の血液循環を促進し代謝を促進することは接種により免疫反応を活性化させている状況に影響を及ぼす可能性があります。

  

第一回目の接種の風景

この他、接種に関して疑問や不安がありましたら、接種の際に問診を行う医師、サポートを行うスタッフに是非お問い合わせください。

5月16日、日曜日、嘉会国際病院はスタッフ一同、100名を超える中智日本企業倶楽部・智櫻会会員企業職員の皆様のワクチン接種来院を心よりお待ち申し上げています。

上海嘉会国際病院

日本人部・松本隆吾

  

中智日本企業倶楽部 智櫻会

中智日本企業倶楽部 智櫻会

2021.5.13

2021.5.13