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業界動態(2021年8月)

 

  【中智、人的資源サービス全国需給調査報告書発表】

去る28日に開催された「人力資源サービス行高質発展フォーラム」の席上にて、中国国際技術智力合作集団有限公司の徐暁冬副総経理は、人的資源サービスの全国受給調査報告書を発表した。

調査報告によると、人材供給側から見た場合、人的資源サービスには「5つの長所と短所」が存在するという。

一、サービス機関の量は多いが、単体の利益が少ない。

二、潜在的な成長力はあるが、成長のバランスが悪い。

三、伝統的産業に強く、新興産業に弱い。

四、新技術の応用は十分だが、イノベーションに欠ける。

五、多くの求職者をカバーするが、長期的な協力体制を構築する能力に劣る。

反対に人材需要側から見た場合、人的資源サービスには「5つの高低」が存在する。

一、ハイエンド人材へのニーズは高いが、人材供給数が少ない。

二、製造業や建築業企業の人材供給数は多いが、専門的技術職やライン工の供給数が少ない。

三、企業が求める人材レベルの条件は高いが、マッチング度は低い。

四、人的資源管理のデジタル化へのニーズは高いが、多くの機関でソフトの開発能力が低い。

五、海外の人材へのニーズは高いが、海外の人材も取り扱っている企業は少ない(わずか6%に留まっている)。

 

  【レポート∶第2四半期の中国就業市場景気指数は顕著に回復】

智聯招聘は7月20日、北京市にて「2021年第2四半期中国就業市場景気レポート」を発表した。

同レポートによると、2021年第2四半期のCIER指数は2.09となっている。求人数の大幅な伸びが求職者数を上回り、CIER指数(中国就業景気指数)が前四半期に比べ季節的(※中国では春から夏にかけて就職活動が活発になる)な上昇を見せている。また、CIER指数は2020年第2四半期に比べ顕著に回復していることが明らかになった。

 

  【中国ICチップ製造人材、人材不足約30万人 高品質のICチップ製造人材の人材不足が喫緊の課題】

SMIC(中芯国際集積回路製造)が発表した社会責任報告書によると、2018年のSMICにおける人材流出率は22%、SMIC上海地区の人材流出率は52.2%に上ったことが分かった。2019年はやや改善したものの、人材流出率は依然17.5%と高く、上海は人材流出の震源地となっている。

精華大学集積回路学院の王志華教授は、もし全世界のICチップ総生産のシェア50%(約2100億ドル)を目標とするならば、35万人から80万人の技術者集団が必要となるであろう、と話している。

 

  【我が国の新エネルギー車開発に大きな人材不足、自動車メーカーの求人はスマート製造、ソフト開発人材に偏る】

今年に入り、自動車メーカーの間で自動運転の研究開発、スマート運転設計等の職位需要が昨年同期の1.8倍にまで伸びている。今年上半期の新エネルギー車メーカーの人材需要は、センサー開発、AI技術、自動運転プログラムに関する技術職がベスト10の半数を占めた。

市場の選択は大学の人材育成の方向性にも影響を与えており、清華大学が公布した2021年転部先ランキングベスト3のうちの2つを、コンピュータ(ハード)部とソフト開発部が占める結果となっている。