政策速達(2021年10月)
【人社部∶女性の就業や創業を促進、就業の男女平等を保障】
国家情報局が9月27日に行った記者会見において、人的資源社会保障部の李忠副部長は「中国女性発展綱要(2021-2030)」について、同綱要が女性の平等な雇用の促進、雇用における男女差別の撤廃、女性の雇用構造の最適化、女性人材の育成促進、女性に対する公正な労働報酬の保証、女性労働者の職場での安全と健康の保護を主な目的として掲げていると紹介した。現在、募集及び採用過程における男女差別が疑われる雇用主は、調査面談の上法律に基づいて処罰されることとなっている。
人的資源社会保障部は、制作、訓練、サービス、保障の4方面から女性の雇用と起業を促進するとした上で、女性の雇用支援政策の改善や女性の職業技能訓練を強化、女性の雇用サービスシステムの改善、女性の労働保障における権利の保護の4つの分野を包括的に推進し、女性の平等な雇用を保証するとしている。
【上海市公共求人プラットフォーム間もなく開通 ワンクリックで求人や社会保険加入が可能に】
上海市は、新たな公共求人プラットフォームシステムのバージョン1.0を完成させた。このシステムは、10月8日から正式に試験運用が開始される。 新プラットフォーム稼働後は、使用単位の採用情報が総合的に集約され、求職者はタオバオで買い物をするように手軽に求人活動を行えるようになる。
一方で同システムは「プラットフォーム・フラッグシップ・ショップ」という運営方法を採用しており、上海市内の使用単位による求人プラットフォームでの直接的な採用情報の公開をサポートするだけでなく、市内の人的資源サービス機関がプラットフォーム上で「開店」することができる。同システムは、人的資源サービス機関の直接利用やデータリンクによって、既存の採用・求人検索プラットフォームのビジネスモデルを変えることなく、様々な採用情報資源を一手に集約することに成功している。
【北京市、「プラットフォーム・オンライン・ワーカー」の権利保護を目的とした保障制度を試行】
北京人力資源社会保障局は先月24日の公式Wechat上で、北京市雇用労働対策チームが「新しい雇用形態の発展促進に関する若干措置」を公布したと発表した。
同「措置」では、北京市が「プラットフォーム・オンライン・ワーカー(※UBERやDidi等のオンラインによる請負労働者の意)」に向けた労働災害保護システムを試験的に構築し、これらの労働者の医療や経済補償を保障するとしている。その具体的な内容は、以下の通りである。
1.「プラットフォーム・オンライン・ワーカー」の平等な雇用と職業選択、労働に対する報酬、社会保険、労働安全と健康の保護、休息と休暇などの基本的な労働権の享受を保障する。
2.これらの労働者を使用する企業や雇用協力企業は「プラットフォーム・オンライン・ワーカー」の労働保障権益を保護する責任と義務を負う。
3.「プラットフォーム・オンライン・ワーカー」を最低賃金制度の対象とするとともに、控除や意図的な不履行の場合を除く賃金の全額払いや期限内払いを保障する。
4.「プラットフォーム・オンライン・ワーカー」の過重労働や安全を保障するために、労働者の権利保護に直接関係する規則や規定、プラットフォームのアルゴリズム、評価指標、賞罰などを法律に基づいて策定・改定する。