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業界動態(2021年11月)

 

  【人社部:1-9月の全国都市新規就業者数年間目標の95%を達成】

我が国が持続的な経済回復を続けるに伴い、中国経済が回復を続けている現在、公民の負担軽減や雇用の安定・拡大という政策が引き続き実施されたことや、充実した就業サービスが持続的に継続されていることから、中国の雇用情勢はおおむね安定している。雇用情勢は予想以上に良好で、以下に示すように、第3四半期はより積極的な回復を見せている。

一、都市の新規就業者増加目標は、予定より早く達成される見込みである。1−9月の全国都市新規就業者数は1045万人で、既に年間目標の95%を達成している。この数字は昨年同期に比べ147万人(16%)増となっている。

二、失業率が疫病流行前の水準にまで下落している。第3四半期の全国都市失業率は月平均5.0%で、2019年同期に比べ0.2ポイント減となっている。

三、重点人材群の就業が安定している。大学新卒者の就業水準は全体的に安定している。

四、労働力市場は需給バランスが取れている。第3四半期の100都市における公共就業サービス機構の求人倍率は1.53で、昨年同期を0.13ポイント上回っている。

 

  【労働力市場は持続的に回復、疫病流行前の水準を回復】

10月26日午後、上海財経大学高等研究院は2021年第3四半期中国マクロデータ分析討論会を開催した。

討論会の席上、高等研究院「中国マクロ経済情勢の分析及び予測チーム」は「中国経済の質の高い発展を需要、供給、国際的な側面から促進する」をテーマとした「2021年第3四半期中国マクロ経済情勢の分析及び予測レポート」を発表した。

同チームは、2021年第3四半期の労働力市場の指標について、引き続き安定を維持していると指摘した。レポートによると、第3四半期の失業率は疫病流行前の水準以下に抑えられており、新規就業者数も昨年同期に比べ増加したほか、全国の就業者の週平均勤務時間も安定を保っている。

また、就業者のPMI指数が前年同期に比べて低下し、住民の一人当たり可処分所得の伸び率も鈍化したものの、直近2年間の平均伸び率は疫病流行前の水準の範囲内に戻っている。この他、農村部の出稼ぎ労働者数と月収水準は、前年同期比で上昇したという結果が出ている。

 

  【第3四半期の人材市場景気指数は季節的な回復を見せる】

先日、中智招聘と中国人民大学中国就業研究所は共同で、「2021年第3四半期の中国人材市場景気レポート」を発表した。同レポートは、第3四半期の人材市場景気指数は季節的な反発を示しており、熟練工が人材市場で最も注目を集めている、と結論づけている。

同レポートのデータによると、今年の第3四半期は昨年同期に比べ求人数が増加したのに対し、求人応募数は減少しており、景気指数は前年同期比で大幅に上昇している。 また第4四半期は、第3四半期に比べ人材市場の景気指数が改善され、2020年及び2019年の同時期の水準よりも高くなると予測されている。

業種別で見ると、今期は教育・研修・学校分野の指数が最も高くなったものの、政策の影響から需要、供給ともに人数が大きく減少している。 この他、「仲介業」、「物流・倉庫業」、「娯楽・スポーツ・レジャー業」、「専門サービス・コンサルティング業」、「インターネット・eコマース業」の各分野の指数も引き続き高い水準を維持している。

 

  【スマート製造業で300万人の人手不足、企業は高報酬で人材を確保】

先日、人力資源社会保障部が発表した「2021年第3四半期全国『人手不足』職業ランキングベスト100」においては、新たに加わった24職種のうち、「産業用ロボットシステムオペレーター」や「真空電子機器部品製造・組立工」など、製造業に関連するものが17職種ランクインした。また、中智諮詢が発表した「製造業2021年人的資本調査結果」によると、2021年は製造業企業の半数近くが人員を拡大しており、データガバナンス、アーキテクト、データエンジニア、インテリジェントエンジニア、ロボット試運転エンジニアなど、スマート製造業の分野において人材が大幅に不足しているとの結果が出されている。