業界動態(2022年11月)
【前3四半期の就業状況は全体的に安定】
第1~3四半期の全国都市部における失業率は平均5.6%であった。うち第3四半期は平均5.4%で、第2四半期に比べ0.4ポイント低下したが、9月の全国都市部における失業率は5.5%と、前月比0.2ポイント増となっている。失業率の詳細を見ていくと、本籍世帯の失業率は5.4%で、本籍外世帯の失業率は5.6%(うち農業戸籍世帯は5.5%)となっており、16〜24歳と25〜59歳の失業率はそれぞれ17.9%と4.7%となった。 この他、全国31都市の企業における就業者の平均週労働時間は47.8時間となったほか、第3四半期末の時点で、出稼ぎに出た農村労働者の総数は1億8,270万人となっている。
【「00後」の半数以上が副職持ち!多くの若者が「デジタル遊民」を目指す】
智聯招聘と北京大学国家発展研究院は先日、共同で「2022年雇用動向レポート」を発表した。同レポートによると、調査対象となった「00後」の半数以上が副業を持っており、正社員の仕事に加えて「プロのスキルを現金化する」ことを実現している若年者も相当数いるという。近年、アルバイトや副業の波が押し寄せており、「1つの仕事だけ」という選択肢はもはや皆無に等しくなっている。調査データによると、パートタイムで働く人の割合は全体の53.9%にも上っており、「00後」の回答者ではその割合が54.5%に達している。うち、教育、法曹、金融、コンサルティング、撮影などの専門性を生かした副業を持つ「00後」の割合が15%と最も高い数値を示している。また、ソーシャルブロガーや自営業の店員などの副業も、若年者の人気となっている。
【就職青書、10年間の大卒生高収入職の趨勢を示す】
マイコス研究院による「中国本科生就業レポート」(就職青書)のデータによると、この10年間で、卒業後6ヶ月の新卒者の月収が2012年の3,366元から2021年の5,833元へと73%も増加していることがわかった。中でもインターネット開発者、アプリケーションエンジニア、システムソフトウェアエンジニア、ゲームプランナー、ネットワークデザイナー、プログラマー、マーケティングマネージャー、セールスエンジニアの8職種は、新卒者の高収入トップ10の職種として度々名を連ねている。
【五部門:2025年迄に我が国で20万人のフィールドエンジニアを養成】
先日、教育部など5部門は共同で「職業教育現場技術者特別訓練プログラム」実施のための通知を公布した。このプログラムでは、2025年までに合計20万人以上のフィールドエンジニアを養成し、合計500校以上の専門学校と1000社以上の企業がプロジェクトの実施に参加する計画となっている。教育部の関係責任者によると、訓練プログラムは主に先進製造業や戦略的新興産業などの重点分野のデジタル化・スマート化に焦点を当てたものであり、技術職の供給不足に対しては、企業の求人需要をまとめて公表し、職業教育のための良質な資源のマッチングを行うとしている。また、中国の特色ある徒弟制を主体とした、複数の関係者の協力による職人精神、熟練技術、技術知識、マネジメント能力、協調性、革新性を備えた人材を多く育成することを目的としている。この他同計画では、中国の特色ある職業教育システムの構築を通じて、多くの現場エンジニアに向けた大学を建設していくとしている。