ホーム > HRニュース > 中国HRニュース> 政策速達(2023年5月)

政策速達(2023年5月)

 

【国家移民管理局、出入境管理政策を調整】

国家移民管理局は先月11日、中国国内外の人の往来をさらに保護・促進し、出入国サービスの対外開放推進を目的として、15日より出入境管理政策措置の調整及び最適化を実施すると発表した。

発表によると、中国(大陸)住民の香港・マカオへの団体旅行手続きの「全国的運用」を全面的に再開するとともに、香港・マカオを訪問する中国(大陸)住民の「家族訪問・就労・就学許可証の全国的申請」を実施し、マカオに留学する中国大陸の学生の滞在許可証の有効期限を調整するとしている。また同局は、国境管理所における通関の迅速手続きを全面的に再開するとしている。

 

【国務院:雇用安定政策措置を改善、民生の発展促進に全力】

国務院弁公庁は先日、4方面15条からなる「雇用安定政策措置の改善と民生政策発展促進に関する通知」を公布した。「通知」では、雇用の安定に対する失業保険の還付政策を引き続き実施すると明記しており、社会保険に加入している企業で前年度に従業員を解雇していない、もしくは解雇率が前年度の全国都市失業率の管理目標を上回っていない及び従業員30人以下の企業で解雇率が被保険者総数の20%を上回っていない場合は、失業保険の雇用安定還付を申請できるとしている。この政策により還付される失業保険料の額は、中小・零細企業の場合前年度に企業と従業員が支払った失業保険料の60%以下、大企業の場合は同30%以下とされている。

 

【広東省、女性の就業拡大モデル「母親ポスト」制度を展開】

広東省人力資源社会保障局は先日、「女性の就業促進政策における『母親ポスト』雇用モデルの推進に関する実施意見(意見募集稿)」を発表した。同「意見」は、女性の就業を拡大するための「母親ポスト」制度を広東省内で広く展開するとしている。「母親ポスト」は主に法定労働年齢内の12歳未満の子供の育児義務を持つ女性の就業を目的としており、子供の扶養と育児を容易にするために比較的柔軟な労働時間とマネジメント方式を採用すると明記している。

 

【北京市、高齢者介護サービスネットワークとアプリ、6月に登場】

北京市委社会工作委員会民政局によると、北京市は5月24日に第1回北京市介護サービス業発展「四季青」フォーラムを開催した。同フォーラムでは、社会各界の知恵と力を結集し、北京市の高齢者介護と介護産業をともに成長させるためのプロジェクトについてのパネルディスカッションが行われた。またフォーラム当日には、「北京養老」のロゴが正式に発表され、北京市が高齢者介護のために特別に設計した総合的高齢者介護サービスプラットフォーム「北京市高齢者介護サービスネットワーク」が現地で披露されている。

 

【中央政府、「チェックリスト」を明確化 基本的高齢者介護制度の構築の加速】

中共中央弁公庁、国務院弁公庁はこのほど、「基本的高齢者介護サービスシステム構築の推進に関する意見」(以下、「意見」)を公布した。この「意見」は、我が国の高齢者サービス発展史の重要な一里塚であり、中央政府の文書として初めて基本的高齢者介護サービス体系推進の意義と主任務を定義し、基本的高齢者介護サービスにおける政府、社会、市場、家庭の責任と位置づけを明確にするとともに、高齢者介護には物的支援、介護サービス、ケアサービスが含まれることを明記したものである。ある関係者は、基本的高齢者介護サービス制度について「住環境を、生活水準を、全てを底上げする」とともに、高齢者介護サービスの高品質化と多様化を積極的に発展させ、基本的高齢者介護サービス制度を補う有用なものとすることで、我が国において多次元的な持続的高齢者介護サービス制度を構築することが目的であるとの見方を示している。

我が国の高齢者介護市場には、大きな可能性が秘められている模様だ。