業界動態(2024年4月)
【国家統計局:第一線のブルーカラー労働者、熟練労働者が不足、第一線労働者の高齢化が進む】
4月16日、国務院公報弁公室は記者会見を開き、2024年第1四半期の国民経済の状況について伝えた。記者会見後、国家統計局の盛来雲副局長はメディアの取材に答え、盛来雲副局長によると、第1四半期の全国都市部失業率は平均5.2%で、昨年同期より0.3ポイント低下した。また、3月の全国都市部失業率は5.2%で、前月、昨年同月比ともに0.1ポイント低下している。このことから、中国の全体的な雇用情勢は安定し、改善していることがわかる。
現状、第一線のブルーカラー労働者や熟練労働者への需要が供給を上回る一方、大学新卒の若者が厳しい雇用圧力に晒されている。また、人件費の高騰とオートメンション化の浸透に伴い、工業全体の総雇用者数は減少しているが、サービス業が労働力を吸収する形となっている。現在、サービス業はGDPの55%を占めており、今後サービス業の発展が中国経済の雇用弾力性を高めることになるだろう。
【第1四半期の人材流動データ発表:採用需要は前年同期比51.73%に急増】
先日発表された2024年第1四半期の人材流動ビッグデータによると、今年第1四半期、企業の求人需要は51.73%増加し、求人配信履歴書の総量は21.33%増加した。人気業種の中で、サービス業の求職者は一定数で比較的安定しているが、流通業とドライバー業は求職者数の変化が大きい。今年の第1四半期は佛山市、ハルビン市、杭州市などで採用需要が急増しており、また職種別では一般職と貨物ドライバーに高い採用需要が見られるほか、ウェイター、美容師の採用需要が昨年同期比60%以上と高い上昇を見せている。
【2023年上海市の居住者人口は2487万4500人に 60万5600の新規雇用が創出される。】
3月21日、上海市統計局と国家統計局上海総合調査チームは、「2023年上海市国家経済社会発展統計公報」を発表した。「公報」によると、2023年末の上海市の居住人口は2487万4500人で、昨年より11万5600人増加した。雇用面では、2023年上海市の平均都市調査失業率は4.5%となっており、これに対して市と鎮は605,600人の新規雇用を創出し、年間を通じて66,686人の就職困難者を支援するとともに、57世帯の新規失業ゼロ世帯を解消している。
就業支援については、昨年一年間で15,176件の起業支援が実施されたほか、長期失業中の若年者12,314人に対して就職・起業支援を受けている。また、昨年は計105万6,000人が職業技能訓練を受けており、計1万2,640人が企業の支援を受けて新徒弟制度に基づく職業訓練に従事したほか、新たに5万5,700人が熟練(上級)労働者の職業資格証明書と技能レベル証明書を取得している。なお、上海市都市部と農村部の戸籍登録失業者は昨年末の段階で150,900人となっている。
外国籍人材について、昨年は合計43万4千人以上の外国人労働許可証が発行されており、そのうち約19%に当たる約8万3千人が外国人高級人材(A級)であった。また、昨年は合計1,689人の外国人高級人材へ認定書が発行されている。
【第1四半期江蘇省の新規雇用は前年同期比3.5%増、製造業は2年ぶりに 「二重成長」を達成】
江蘇省人力資源社会保障局の発表によると、今年第1四半期に同省の市町村が新たに創出した雇用は32万7000人で、前年同期比3.5%増となり、全国雇用創出量の1/10以上を占めた。特に製造業の雇用は3月に力強く回復しており、就業者数は前月比3.5万人増、昨年同期比22.4万人増の684.6万人に達し、2023年以来初めて前月比、昨年同期比で「二重成長」を達成している。
【全国28省で2023年の人口データ公表】
現在までに、黒龍江省、寧夏省、チベット自治区を除く中国本土の28の省が2023年の人口データを発表しており、各省の人口マップが明らかになってきている。公表データによると、自然人口増加率がプラスの省は広東省、広西チワン族自治区、貴州省、青海省の4地域となっており、うち人口の自然増加率が最も高いのは貴州省(2.88‰)で、次いで広東省(2.76‰)となった。これは、これらの地域の出生率が死亡率よりも相対的に高く、人口増加に内生的な勢いがあることを意味している。