業界動態(2024年6月)
【2023年全国都市事業単位就業者平均賃金発表】
国家統計局が企業153.9万社のオンライン回答及び事業単位71.5万社の抽出調査をもとにまとめた労働賃金統計調査によると、2023年の全国都市部事業単位と民間事業単位従業員の平均年間賃金はそれぞれ120,698元と68,340元、また一定規模以上の企業従業員の平均年間賃金は98,096元となった。賃金水準は全般的に安定した伸びを維持しており、産業間、地域間、職種間の賃金格差は縮小する傾向にある。
2023年の都市部非民間企業従業員の平均年間賃金は120,698元で前年より5.8%増加したものの、伸び率は前年より0.9ポイント低下した。また都市部民間企業従業員の平均年間賃金は68,340元で前年より4.8%増加し、また伸び率も前年より1.1ポイント上昇している。
物価要因を差し引いた後の非民間、民間企業従業員の平均賃金はそれぞれ5.5%、4.5%増加しており、前年より0.9%、2.8%ポイント上昇した。
【人社部、「百日一千万招聘特別行動」を始動】
人力資源社会保障部は、習近平総書記による重要講話の精神を貫徹し、党中央委員会及び国務院の大卒者等若年者の雇用促進に関する決定を実施すべく、雇用サービスの強化、求職・求人ルートの開放、雇用のマッチングの効率向上を目的として、「キャリアを未来へ――若者の夢を築く」をテーマとした2024年「百日一千万招聘特別行動」を開始した。 このキャンペーンは、100日間の期間中大卒者などに1000万件以上の仕事を集中的に提供し、大卒者や各種労働者の就職を力強く支援するものとなっている。
【2023年の中国Eコマース従業者数7000万人を突破、昨年同比3.55%増】
6月17日、網経社電子商務子研究中心は「2023年中国Eコマース市場データ報告書」を発表した。「報告書」によると、2023年のEコマース市場では、ライブストリーミングやショートビデオに代表される新興のビジネス形態が業界全体に新たな活力を注入している一方で、国内消費の成長余力は若干の縮小圧力に直面しているとしている。また「報告書」では、消費者は引き続き低価格商品を強く求めており、これは各Eコマース・プラットフォームにとって課題であると同時にビジネスチャンスでもある点を指摘している。
「報告書」によると、中国のEコマース市場規模は2023年に50兆5,700億元に達し、2022年の47兆5,700億元から前年比6.31%増加した。2023年には、産業用電子商取引、デジタル小売、デジタルライフ、越境電子商取引など、さまざまな電子商取引分野で堅調な成長が見られており、中でも急成長した拼多多は初めてアリババの時価総額を上回った。これは、新興勢力が革新的な切り口と独自の比較優位性によって急速に台頭していることを示しており、将来的に競争がより多様で激しくなることを予感させるものである。
【人社部公示:動画配信者、生成式人工知能システムアプリケーター等19の新職業を追加登録】
人力資源社会保障部はこのほど、動画配信者、生成式人工知能システムアプリケーター、ユーザーグロースオペレーター、スマートネットワークカーテスター、スマートクラウドネットワーク維持管理者、クリエイティブ産業オペレーター、スマート製造システム維持管理者、工業ネットワーク維持管理者、生物工学技術者など19の新職業を新たな職業として追加するとの公告を発表した。関係者は、新たに追加される職業は、デジタル経済、スマート製造業、情報技術、現代サービス業などの需要の強い分野の労働市場を反映しており、職業の追加は求職者の雇用の選択肢を拡大し、これらの職業に関係する実務者の帰属意識を高めるとともに、雇用の発展を促進し、関連政策と制度的保障を改善することに資すると指摘している。