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業界動態(2024年7月)

 

  【「95後」が離職を決意するまでの時間は平均わずか7か月】

「95後」に共通する現象がある。それは、平均勤続7カ月で離職を決意するというものである。これは、各職場が直面する多面的な課題を反映するとともに、若い世代特有のキャリア観を浮き彫りにする動きだと言える。短期間の勤務で仕事を辞める「95後」の行動は、質の高い職業生活を追求する若い世代の価値観を反映するだけでなく、新世代従業員のニーズをマネジメントし職場に適応させる上で企業が直面するジレンマや、若者のキャリア開発を支援する上で社会全体が直面する課題をも明らかにしている。

 

  【第二四半期「中国企業採用給与レポート」発表 人工知能関連産業の給与がトップに】

「中国企業採用給与レポート」によると、2024年第2四半期における全国38都市の企業平均採用給与は10,313元/月で前四半期とほぼ変わらず、昨年第2四半期と比べて0.5%増加した。採用給与の四分位をみると、全国38都市の企業採用給与の25%四分位は6,001元/月、中央値は8,251元/月、75%四分位は12,001元/月となっている。同「レポート」では、職業別で最も採用給与が高いのはAIエンジニアで、その平均採用給与は22,003元に上ることがわかった。具体的な職種カテゴリで見ると、AIエンジニアの中でもナビゲーションアルゴリズム、ディープラーニング、ロボティクスアルゴリズム、自然言語処理、機械学習などの職種の採用給与が特に高い模様だ。

また、ICチップエンジニアの平均採用給与は21,124元で3位にランクインしており、中でもアナログチップ設計、集積回路IC設計、IC検証エンジニアが給与面でリードしている。この他、ソフトウェア開発、ハードウェア開発、モバイル開発、カーエレクトロニクス・エンジニアなどのコア技術職は依然として高い給与水準で募集されているほか、上級管理職、投融資マネージャー、プロダクトマネージャー、証券/ファンド仲介者なども高給を得ることができる職種となっている。

 

  【「2024年ブルーカラー人材発展報告書」発表】

先日発表された「2024年ブルーカラー人材発展報告書」によると、国内のブルーカラー人材需要は上昇を続けており、今年の第1四半期は5年前の同時期と比べて3.8倍に増加した。うち「製造業人材発展計画ガイド」では、中国製造業の10大重要分野の人材総数は2025年までに6200万人近くに上り、人材需要ギャップは3000万人近く、ギャップ率は48%に達すると予測している。

 

  【賃金や福利厚生の削減があったときは勤務時間を短縮させると回答した労働者、調査全体の44%に達する】

先日発表された「2024年職場サバイバル洞察」報告書のデータによると、2024年上半期もニューエコノミー産業における求職圧力は依然として高く、人材の需給比は1.97に達している。これは、1つの職位を2人で奪い合う状況にあることを意味している。

求職圧力はまた、理不尽な仕事に直面しても「積極的に仕事を遂行する(68%)」、給与や手当が減額されれば「自主的に労働時間を短縮する(44%)」、 ハラスメントに直面しても「我関せずのスタンスを貫く(49%)」など、職場でのメンタリティを安定・委縮させる傾向をもたらしている。

給与や手当の減額に直面した場合の対処戦略も各労働者によって異なり、44%の労働者が「前向きに行動」し自主的に労働時間の短縮を選択する一方、離職を検討すると回答した労働者はわずか12.51%に留まっている。消費に関して、収入が減少した場合支出を抑えると答えた労働者は全体の52%に上り、生活の質を保つために多額の出費を抑えている労働者も全体の24%に達している。