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12月11日---2019年 総第125講《2018年企業報酬データ共有及び人材奨励》開催のご報告

     

  2018年12月11日、中智企業倶楽部(日本企業倶楽部・智櫻会・ForHR Club)会員講座(第125講)「2018年企業報酬データ共有及び人材奨励」が上海市内で開かれ、無事成功を収めました。会員企業より70名近くの高級管理者が来場し、ともに学び、人事や経営計画に対する報酬データの運用について議論を交わしました。


  今回の講座には、富士フイルム、三井物産、みずほ情報総研、王子製紙、ミズノ、ダイフク、リクルート、サクラクレパス、ADK、大正製薬、堀場儀器、SCREEN、バンドー、コニカミノルタ、東芝電子、上海電影、上海中信信息、中化国際、悦道汽車、PPDAI等名だたる企業の管理部長や人事高官など高級管理者が一同に集いました。

  開講に先立ち、中智企業倶楽部馮串紅部長より本講座について説明がありました。

  馮部長はまず、会員企業向けサービスがリニューアルされたことを報告しました。中智日本企業倶楽部は、2019年より智櫻会、ForHR Clubを含む3つの組織とともに正式に中智企業倶楽部へとアップグレードする予定です。智櫻会、ForHR Clubは中智のアウトソーシングサービスを利用しているお客様へ、日本企業倶楽部は上海をメインに中国全土の日系企業会員様へサービスを提供している組織です。今回の昇級によって、中智企業倶楽部は日系の100年企業や著名な欧米企業、国有企業、新型民間企業が中智のサービスや資源を共有し、ともに交流し、成長していく土台が形成されることとなりました。

  馮部長は引き続いて、中智諮詢人力資本データセンターについての紹介を行いました。「中智諮詢人力資本データセンターは、人的資源業の調査研究とサービスを執り行う機関で、15年に渡る調査やデータ提供の実績を有しており、業種ごと国ごとの調査結果は多くのコンサルティング機関に引用されています。日系企業の調査分析には非常に豊富な経験を有しており、日本貿易振興機構上海代表処からも中智の調査研究データを毎年参照頂いています。同センターは今年既に十数回の発表会を開催していますが、今回の講座は中智企業倶楽部会員企業様に限定された特別なものです。翌年の予算制定の参考資料として、会員企業の皆様にご活用いただければ幸いです」

  また馮部長は、最近個人税の算定及び調整について多くの相談が寄せられている件についても触れ、従業員の個人税申告を手軽にし人事コストの削減にもつながる「中智智薪税」システムを紹介していました。


  講師は中智諮詢人力資本データセンター高級プロジェクト総監の李偲偲女史が担当しました。李女史は人的資本に関するコンサルティングとプロジェクトにおいて8年以上の経験を有し、企業研究、報酬及び業績考課管理、従業員の奨励、人的資本のパフォーマンス及び従業員満足度や業務エンゲージメント管理などへの深い造詣をもって、多くの著名企業へ専門的サービスを提供しています。


  講義はマクロ政策主導による経済モデルのアップグレードを巡る、人材市場における招聘、慰留、昇級の背景とデータや、人気職位や熟練工、新卒生の賃金状況、福利厚生管理の革新と柔軟化、差異化などのテーマについて展開しました。

  李女史はまず、工業経済からデジタル経済への、伝統的産業からスマート産業への転換や管理力の強化などの、マクロ政策主導下における経済モデルのアップグレードについて、マクロデータを用いて分析しました。李女史は、マクロ的経済背景下における産業、業種の変革は企業のビジョンや事業計画、人的資源管理業務に多大な影響を及ぼすと指摘しました。

  中国やアメリカと比べ、日本のCPIは近年来安定した状態を保っており、賃金の調整が非常に少ないため、多くの日系企業高級管理者にとって、なぜ昇給率が高いのかを理解するのは困難です。しかしCPIの数値をマクロ的に見れば、その合理性が理解でき、また予算制定を直接的な手助けにもなるはずです。

  また、最低賃金と平均賃金の伸びを見てみると、多くの地域で最低賃金の増加率が昇給率に並びかけており、製造業に巨大な影響を及ぼすことが予測されます。このことが、人件費の節約と生産効率の上昇を目的としたオートメーション設備の導入による、製造業全体のアップグレードを促しています。


  人材市場における「報酬」の動向について、李女史は離職率、招聘状況、報酬などの関連データを公開し、その背景と影響を分析しました。報酬について李女史は、「従業員は固定給の昇給を期待していますが、それでは人件費が大幅に増えてしまいます。ですので、企業側から見た場合、変動賃金の増額から着手し、業績と賃金をリンクさせることで、人事コスト管理の効果を達成することができます。日系企業にとって注意すべきは、均等主義の賃金調整では真の公平さを実現できないということです。如何にして合理的に報酬を分配し、真の公平さを体現するかがカギとなる課題と言えるでしょう」と指摘しました。


  人材を引き寄せるための「報酬」による奨励について李女史は、スマート製造を背景とした人材需要や人気職位、工員の招聘、離職や賃金のデータを公開し、新卒初任給や離職原因などについても解説しました。李女史は最後に、柔軟化、革新化、差異化の視点から福利厚生の現状と未来に触れ、健康管理、住宅、交通、飲食、通信、年次休暇、休日など各福利項目の詳細に関するデータを読み解きました。



  質疑応答では、参加者たちから具体的な人事施策の運用方法や個人税改革への対応、平均賃金の統計方法、企業文化の確立などを巡り熱い議論が交わされました。

  ADK上海有限公司の徐総監が提起した年末ボーナスの具体的な支払方法の問題について、会員企業のリクルート上海有限公司馬総監は「年末ボーナスの具体的控除額は現段階でまだ公表されていないため、私達は月収2万元以下の従業員については数回に分けて年末ボーナスを支払い、支出科目を調整できるようにする案を検討しています。注意しなければならないのは、年末ボーナスの分割払い中に離職した従業員についても、経済補償金などの別科目でボーナスを支払わなければならないため、各科目の税収細則には留意しておかなければなりません」と、自社のケースを紹介しました。これについて中智の馮串紅部長はさらに、「企業の奨励制度を変更する際は、従業員への告知などの手続きの他に、先程馬総監がおっしゃったような離職した従業員への対応などセンシティブな問題について十分な注意を払う必要があります。現在の情勢からすると、個人税調整は一般従業員の手取り賃金の引き上げと高所得者への課税額引き上げを目的としているようです。従業員は皆先にボーナスを手にしたがりますが、今後の税収は年度単位で申告することになるので、年末までなら個人税申告額を調整することができます」と補足を加えました。

  個人税の申告に話が移ったところで、上海電影有限公司の何さんやフエスト中国有限公司の王さんから質問がありました。これに対して馮部長は、「新個人税控除政策下にあっては、従前のEXCEL表計算だけで従業員全員の個人税額を算定するのは不可能です。『智薪税』は、人的資源部門の迅速かつ正確な従業員全員の個人税算定を可能にします。既に中国語、英語、日本語版が完成していますので、個人税細則が公布された後すぐにご使用いただけます」と中智の新しいソフトウェア「智薪税」の性能を紹介しました。

  コニカミノルタ中国有限公司の王部長からは、企業文化を確立し従業員満足度を向上させる方法を知りたい、との質問がありました。馮部長は、「現在中智では『預健未来 健在当下』健康雇主活動を展開しています。この活動では、キヤノン、富士フイルム、ミズノ等同活動にご参加頂いている会員企業の皆様とそれぞれのケースをシェアすることができます。日系企業は、総じて限りある予算の中で最大限に従業員満足度を向上させている傾向があります。具体的な内容は、12月12日に生放送にてシェアさせていただきます」と、中智の活動について紹介しました。

  平均賃金の統計方法については、堀場儀器中国有限公司曲部長より疑問が呈されました。これに対し馮部長は、「算出された平均賃金は中智調研ではなく、国家統計局によるものです。各地区の統計方法とサンプル抽出は国の方針に基づいています。もし市場調査において精密なデータが必要ならば、カスタマイズしたベンチマーク調査を行う手があるかと存じます。私達は多くのデータやレポートの購入を会員企業様へお薦めしている訳ではありませんし、ご購入いただく場合でも、会員企業様の具体的なニーズに基いて特定地区の特定層に関する少量のデータを提供するケースが一般的です」と説明しました。

  馮部長は最後に、「皆様が強い関心を持っておられる個人税制の調整については、中智アウトソーシングの顧客や日企倶楽部の会員企業様にとって、それほど気にする必要のあるものではありません。なぜなら中智のお客様は、法的遵守を徹底している以上、国家政策の調整には必ず利があることをご存知のはずだからです。政策を合理的に活用し、従業員の利益を出来る限り確保することにおいて、中智は会員企業の皆様へ最大限の支援を行い、長きに渡る健全な成長をサポートしていく所存です」と、講座を締めくくりました。







  半日に渡る密度の濃い学習が終わり、「2018年企業報酬データ及び人材奨励」講座は議論の尽きせぬまま幕を下ろしました。参加者たちは多くの参照データを得ただけでなく、より重要なことである、データの背景やデータが企業の予算策定及び事業計画にもたらす影響についての理解を深めることができました。より研ぎ澄まされた日常の人的資源業務に対する戦略的視点は、企業の健康的な成長に長期に渡り貢献していくこととなるでしょう。

  中智企業倶楽部(日本企業倶楽部・智櫻会・ForHR Club)は2019年も引き続き労務や法務、新人研修、管理職研修、専門技能研修など各方面への講座を開講して参ります。多くの会員企業様の積極的なご参加をお待ちしています。


【课程收益】

  1、了解最新国内外经济发展趋势,在华日资企业情况,行业动态以及人力资源管理趋势。
  2、掌握最新的市场薪酬数据,为企业定薪、调薪、招聘、激励与保留人才提供一定的参考依据。
  3、企业人力资源量化管理,为企业提高经济与运营管理效率提供入口,同时提高员工满意度与敬业度。


【主要内容】

  一、科技/政策“薪”趋势:政策演变、升级、转型
  宏观政策与经济数据观察
  2018年个税改革新政解析
  2018年终奖发放操作解析

  二、人才市场“薪”动向:招聘、留用、调薪
  企业招聘趋势
  2018离职率
  2018及2019年调薪率

  三、人才吸引“薪”激励:热门岗位、一线员工、应届生
  不同行业及热门岗位薪酬
  一线人员及高技能人才薪酬激励
  应届生起薪与管理

  四、人才管理“薪”福利:弹性化、创新化、差异化

    【講師紹介】  

  【講師】李偲偲