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《生成 AI 活用による経営変革》会員交流会を開催(2025年5月16日)

报告文(中文)

2025年5月16日(金)、中智企業倶楽部日本企業倶楽部・智櫻会総第330回《生成 AI 活用による経営変革》会員交流会を中智ビルにて開催しました。本交流会は、中智日本企業倶楽部・智櫻会の主催、日本公益財団法人大阪産業局上海代表処および日中経済協会上海事務所、アクセンチュアの協力により開催し、約50名の会員企業代表が出席しました。


交流会の開始に先立ち、中智日本企業倶楽部・智櫻会部長の馮串紅より、今回の交流会の主旨についての説明がありました。変化の激しい世界経済環境の中、デジタル化と人工知能が急速に発展する中国において、多くの会員企業が中国市場での持続可能な発展を目指し、積極的なビジネスモデルや組織の変革を模索しています。こうした多くの会員企業からのご要望にお応えし、人工知能が各業界・企業・職種に与える影響や、実際の活用事例、今後の発展動向などをテーマにしたシリーズセミナーを開催してまいります。今回はアクセンチュア日本法人の専門家に講演していただきます。また、会員企業の経営者代表も、自社の現状について深い交流と意見交換をしていただき、業界発展の新たな道を共に模索します。


はじめに、上海に赴任されたばかりの日中経済協会上海事務所所長の信澤健夫様より簡単な就任のご挨拶をいただきました。挨拶の中で、協会の初心を守り続け、今後も日中経済の友好な発展に貢献していきたいと述べられました。


続いて、日本公益財団法人大阪産業局上海代表処首席代表(所長)の山田将義様よりご挨拶をいただきました。山田所長からは、4月13日に開幕した大阪・関西万博について紹介があり、ご自身が開幕式に参加された際の感想や注目すべき見どころについて共有していただきました。さらに、大阪府の経済と企業の現状、そして今後の発展ビジョンについても説明されました。


続いて、アクセンチュア大中華区製造・流通本部 日本企業担当責任者、マネジングディレクターの河原崎研郎氏がメインスピーカーを務め、三つの主要パートに分けて講演が行われました。


第1部 生成AIがもたらす新たな企業経営のあり方

アクセンチュア大中華区製造・流通本部 日本企業担当責任者、マネジングディレクターの河原崎研郎氏が講演しました。講演では、生成AIの性能進化や経営への影響、業界別の変革事例や生成AI導入による業務改善の可能性について紹介しました。その中で、とりわけ金融業界が大規模言語モデルによって影響を受ける可能性があり、業界平均で 45% の労働時間が大きな影響を受ける可能性があると指摘しました。



第2部 生成AIの企業経営への活用シーン

河原崎氏に加え、大中華区インテリジェント・オペレーションズ本部ディレクターの洪蕾氏と大中華区通信・メディア・ハイテク本部ディレクターの趙瀚氏が、製造・小売・金融といった様々な業界における生成AIの活用事例を紹介しました。講演の中で、企画構想、クリエイティブ作成、業務自動化、サプライチェーンの改善、営業やマーケティングといった個別業務レベルでの応用事例について、詳細に解説しました。


第3部 企業レベルでの生成AIの活用に向けて

河原崎氏と大中華区インテリジェント・オペレーションズ本部リードの岳彬氏が、企業レベルでの生成AI導入戦略について、実務的な観点から具体的なアプローチを紹介しました。


講演と質疑応答後には休憩と記念撮影を挟み、企業交流セッションを行いました。

まず、会員企業を代表し、卸売業の北京伊藤忠華糖綜合加工有限公司の菊池武仁董事・総経理より、本社の経営理念から、中国法人が現在直面している課題やAI活用についてご共有いただきました。菊池総経理は、卸売業が直面する在庫管理や業務上の課題を紹介し、AI導入による業務の変化について言及し、これからの時代に求められる人材像についても見解を述べられました。最後に、今後もこのような交流会が継続されることへの期待を示されるとともに、今後のテーマ設定などに対しても建設的な提案をいただきました。


続いて、IT業を代表して日鉄軟件(上海)有限公司の梅樺副総経理より、自社のAI戦略について共有していただきました。梅副総経理は、応用の実現に焦点を当てた実践的な取り組みについて紹介されました。自社では基礎研究は行わず、既存の生成AIを活用しながら、社内プロセスの最適化を体系的に進めていると述べられました。また、AIアイデア大会を開催することで組織の活力を引き出すという、実践的な取り組みを紹介されました。


その後、幅広い業種の参加者が活発に意見を交わし、生成AI活用に向けた課題や展望について共有しました。

ブラザー(中国)商業首席財務官の堀場祐哉様、ヤクルト(中国)経営企画室 DX推進部の田中秀青様、日美健薬品(中国)総経理の宇佐美実様、アズビル副総経理の宇佐美嘉之様、ダイキン(中国)副総経理の陳英偉様、キヤノン(中国)華東本部渋外戦略部総経理の栄奕文様などの会員企業代表が発言し、講演に対する率直な意見や感想に加え、生成AIを業務に導入するにあたり、コスト面だけでなく、雇用の維持や社員の幸福度をどのように実現するかといった観点からも、AIのあり方について多様な意見が出され、活発な議論が行われました。


今回の交流会には、クボタ(中国)、上海大塚食品、上海津村製薬、積水化学(中国)、伊藤忠繊維貿易(中国)、東麗先端工程技術、KDDI、全日本空輸株式会社上海支店、鈴木(中国)、サイボウズ、欧応恵、HOYA、三菱UFJ銀行(中国)、三井住友銀行(中国)、日亜意旺機械、NTT通信系統(中国)、明電舎、上海凱訊通信工程、科納維商貿貿易、上海優悠生活商業管理、上海臨港新片区経済発展等の会員企業から、総経理、副総経理、および各事業部責任者の方々が出席しました。

アクセンチュア河原崎氏からの感想:

中智日本企業倶楽部・智櫻会の会員交流会では、会員の皆様との意見交換を通じて多くの学びがありました。日系企業の強みを活かしながら、AIを上手に取り入れることができれば、本当に素晴らしいと感じました。テクノロジーだけでなく、組織や人材面でのサポートを含めて、日系企業の皆様に貢献できれば幸いです。

中智日企俱楽部・智櫻会の気づき:

デジタル化と人工知能が急速に発展する現在においても、「人」は依然として企業が時代とともに進化・変革・飛躍するための唯一の原動力です。株主、経営者、従業員、顧客のすべてが「人」であります。今回の交流会において、経営者や高級管理職の皆様が積極的に参加されたことは、会員企業が変化を前向きに受け入れようとする姿勢を如実に示しています。経営者の経営理念のインテリジェント化、従業員の業務思考のインテリジェント化、人材スキル研修のアップグレード、業務システムのインテリジェントアップグレードなど、最も重要なのは、日系企業の意思決定者がAIの趨勢を信じ、それに対して信頼を持てるかどうか、その発展を信じることができるかどうかです。単なる技術や資金の問題よりも、認識と実践の両面においての「ブリッジ」(橋)の必要性を感じました。これらは私たちが直面する重要な課題です。「Hito」がAIの変革を受け入れ、引き続き学び合い・交流し・探究し続けることで、倶楽部の会員企業は今後も新たな発展をリードしていくと信じています。

4時間近くにわたる交流会を通じて、会員の皆様は生成AIがもたらす企業経営の変革と活用方法について理解を深めることができました。休憩時間や交流会終了後にも、多くの会員が実務上の疑問や課題について講師や他の参加者と意見交換を行い、今日の交流会はとても参考になったとの感想が多く寄せられました。

中智日本企業倶楽部・智櫻会は、初心を守り続け、会員同士の助け合いと協力の架け橋となれるよう努力し、会員企業の皆様が中国において健全で質の高い発展を持続できるよう、変わらぬサポートを続けて参ります。