「課長塾in上海」受講生からの声 第13期(2018/7/19)

中智上海経済技術合作有限公司と日経BP社は共同で、在中日系企業のマネジャーを対象とし、管理能力向上と経営理念を学ぶ日本語の研修である「課長塾IN上海」を企画開催しました。
今年6月には、第4期――「高級管理者養成塾 in上海」を開催しました。
高級管理者養成塾をより理解していただくため、受講生の皆さまの生声をシリーズでインタビューしています。

今回は、「高級管理者養成塾 in上海」を受講したA公司管理部部長 KO様の感想をお伝えします。


 

●A社で海外勤務や管理職として40年のご経歴を持つKO様。

これまでのご経歴を簡単にご紹介ください。

———1977年A社に入社。1981年から2017年まで一貫して石油開発事業に従事。経理を中心とした管理部門を担当。東京、クアラルンプール、オスロ、ロンドンに勤務。現地法人経営管理を担当。 2017年4月に電子材料(OLEDなど)部門に移り、12月から上海現地法人の管理部門、2018年4月からは成都現地法人の管理部門も兼務。石油開発事業では種々の国の企業との共同事業が多く、英文契約書が仕事の根底にある世界で、随分読みました。また、業界は多国籍の専門家の集まり。本人、家族ともに、異文化体験とプロの世界をたくさん見させていただきました。

これまでの管理者としての経験で、一番印象に残る成功のエピソードをお聞かせください。

———20年前、原油価格急落の中、チームを率いて油田開発資金調達に取り組み、責任を果たすことができたこと。(同油田は現在も生産中。)価格動向と現地法人の資金状況に目を配り、早めに調達準備を始めたことで、ドル資金不足の中、協調融資を実現できた。チームメンバーの適性を尊重して対外交渉、契約書類事務、社内調整の役割を割り振り、各々が力を発揮することができた。また、社内ネットワークのおかげで、先輩達の強力な支援も得ることができた。

これまで管理者として、どの様な課題を抱えていましたか。

———現地法人の管理者として:
日本の本社にとっては、日本人社員だけがカウンターパート。一方、現地法人では日常業務をしっかり遂行しているのは、現地スタッフ。本社にこれを如何に理解してもらい、現地スタッフの力を会社全体の力にうまく繋げて活かしていくかが、どの現地法人においても大きな課題であったし、現在も課題である。


高級管理者養成塾受講中の風景1   

課題の解決のために、自分にどのようなスキルを身につけることが必要だと思いますか?

———異なるものを受け入れる包容力と、そのことの重要性を相手に理解させる説得力。(特に後者)

高級管理者養成塾を受講したきっかけを教えて下さい。

———きっかけは冯部長のご来訪。部長ご自身の体験から、研修の意義が分かっておられ、情熱を持って紹介されました。
以下、私の受講動機。
1)自分はこれまで社内外でセミナーを受け、たくさん学びを得てきた。これから重要な役割を負ってもらいたい部下に、是非受講させ、力を伸ばしてもらいたいと考えたから。
2)自分も一緒に受講することで、当セミナーの価値を他に広め、たくさんのスタッフが啓発されることを期待したから。


高級管理者養成塾受講中の風景2   

高級管理者養成塾を受講して、どの様な気づきがありましたか。

———情熱の持つ力。その有無の違いがもたらす結果が如何に大きいか、ということ。個人、チーム、という場に置き変えたとき、リーダー、メンバーに情熱がなかったら、と思うと背筋が寒くなります。
講師の皆さんの情熱を強く感じるセミナーでした。

高級管理者養成塾の特徴である日本人幹部と中国人幹部の異業種・異文化交流を経験し、気づきはありましたか。

———1)日頃、日本人は自ら壁を作っているのではないか、と感じました。
2)中国の人は、オープンで、長期的なものの見方、考え方を持っていることを、今更ながら実感。
3)WeChat は、勤務先ドメインのメールアドレスに比べて、命が長い。転職が多い一方で“关系”が大切な中国の人にはぴったり。ただし、WeChatには着信拒否機能がある。中国の人から拒否されないように、信用第一で生きていきたいものです。


高級管理者養成塾受講中の風景3   

日系企業の管理者として、上司に言いたいこと、部下に言いたいとこを ひと言でまとめて下さい。

———心底から互いを尊敬し、尊重し合い、一致協力の気持ちで仕事をすること。

次回の高級管理者養成塾の受講生に対して、先輩としてアドバイスをお願いします。

———社会人人生の先輩からの素晴らしいアドバイスを真摯に受け止め、自分なりの料理の仕方で素晴らしい結果を出し、チームに貢献すること。


修了書受領の風景   


  

KO様は今回の研修参加者のうち最年長でおられますが、講義では、積極的に”speak out”され、的確なご意見に新将命先生も感心しておられました。まるで講義には、KO先生がいるような印象を受けました。
KO様は海外での勤務経験や管理職経験の豊富な大ベテランにもかかわらず、今でも積極的に研修に参加して学ばれる向上心には脱帽しました。新将命先生が講義の最後に紹介された「人生 今日が初日!」という言葉に相応しい姿勢を、我々も手本とさせていただきたいと思います。A公司は中智日本企業倶楽部の上級会員・中智智櫻会の会員企業として、いつも中智活動を熱心に応援していただいています。A公司の成都と上海においての成功とご発展を心よりお祈ります。

※ご本人の希望により、社名とお名前はイニシャルとさせていただきました。