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業界動態(2024年3月)

 

  【中智諮詢、最新のHR市場調査報告書を発表:今年は採用需要が着実に増加、生産性の質の向上が新たな雇用トレンドをリード】

人的資源業界と企業の管理者が人材市場の動向を把握し、最新のデータに基づく情報を理解することを目的とした中智諮詢の「2023-2024年度人的資源市場主要指標調査報告書」が、先日発表された。今回の調査対象は、一級、新一級、二級、三級各都市の国有、民間、外資系企業で、製造業、ハイテク、販売・貿易・消費財、エネルギー・化学工業、自動車、製薬・医療、金融、建設・不動産、港湾・海運・物流などほぼ全ての産業を網羅する3500社近くの企業となっている。同「報告書」によると、2024年の人員配置について、ほとんどの企業が安定した状態を維持しており、40%近くの企業が今年の人員配置は基本的に昨年と同じと回答したほか、28%の企業が人員配置を増やすとしており、人員配置を縮小または部分的に削減した企業は30%に留まった。

なお、人員配置に変更があった企業のほとんどは、増減率が5%未満の範囲に収まっている。不透明な外部環境と経営上の課題から、各企業とも人員配置により慎重な姿勢を示しており、組織構造の最適化による生産性の向上によって事業を展開させている模様だ。

 

  【2月の全国都市部における16~24歳の労働力人口(学生を除く)の失業率は15.3%】

国家統計局は3月20日、2月の年齢層別失業率のデータを発表した。これによると、2月の全国都市部における16~24歳の労働力人口の失業率(学生を除く)は15.3%、同じく25~29歳の失業率は6.4%、30~59歳の失業率は4.2%で、いずれも1月を上回った。 国家統計局のスポークスマンは記者会見で、2月の全国都市調査失業率は春節のため前月より上昇し、季節的な失業率の変化パターンであるとしている。なお、 1月の全国都市部労働力人口の失業率は、16~24歳が14.6%、25~29歳が6.2%、30~59歳が4.1%であった。

 

  【職場の女性の平均月給は8,958元に増加! 前年比3.1%増】

智聯招聘は3月8日の「女性の日」に際して、「2024年中国女性職場の現状調査報告書」を発表した。報告書によると、職場の女性の平均月給は8,958元で、前年より3.1%増加した。

この1年、新たな力学が産業構造や労働形態のデジタル変革を加速させている。職場で働く女性たちは急速に進化する新たな職場に身を置きながら新たな成長の機会を求める一方、他方ではジェンダーがもたらす課題に直面している。例えば給与面を見ると、職場の女性の平均月給は前年比3.1%増の8,958人民元となったものの、男性の10,289人民元とは1,331人民元の差があり、男女間の賃金格差も12.9%で、前々年とほぼ同じとなっている。また、調査データによると、職場で性別による不当な扱いを受けたことがある女性の割合は男性よりかなり高く、54%の職場の女性が性差別を受けたことがあると回答したのに対し、男性はわずか6.6%だった。更に、性別のせいで昇進や昇給に響くと回答した女性は33.1%に上ったが、性別のせいで昇進や昇給に響く男性はわずか9.2%に留まっている。なお、就職活動で結婚や子育てについて聞かれたことがあると答えた女性は48.8%で、昨年の61.1%から大幅に減少している。

 

  【大手ネット企業の春採用が続々開始、新規求人を「Sora」が牽引】

大手インターネット企業各社が発表した現在の採用計画への取材において、百度、アリババ、テンセント各社では、AIGCマルチモーダルシニアアルゴリズムエンジニア、ハイブリッドAIGCアルゴリズム研究者、ハイブリッド大型モデルプロダクトマネージャーなど「Sora」関連の人材を多数募集することが明らかになった。智聯招聘が発表した「2024年春採用市場週報」第2期報告によると、今年に入って以降AIGC分野の人材需要が急増しており、昨年第1週の新規求人数が612.5%増となるなど、各種中小科学技術企業では現在、高報酬による「人材争奪戦」が活発になっている。ヘッドハンティングに関するビッグデータを見ると、AI生成動画制作に関する技術職で月給3万-8万元もの厚遇が提示されるなど、昨年同期のChatGPT関連人材のヘッドハンティングに匹敵する人材獲得競争が発生している。

AIGC関連技術職の募集人材TOP5では、アルゴリズムエンジニアが18.95%、プロダクトマネージャーが12.63%と上位2位を占めている。アルゴリズムエンジニアは、AIGCのアルゴリズムサポートを提供する、AIGC分野の重要な技術ポストであり、プロダクトマネージャーは、AIGC製品の安定を加速させ、顧客体験を向上させることができる。この他、ビジュアルデザイン、自然言語処理、画像アルゴリズム職が募集人材3位から5位にそれぞれランクインしている。