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4月20日---2018年総第7講《2018年日系企業『新生力』産学フォーラム》開催のご報告

  2018年4月20日、中智上海経済技術合作有限公司日本企業倶楽部・智櫻会は中智旗下の預才網と提携して開催された「2018年日系企業『新生力』産学フォーラム」を無事成功に導きました。今回のフォーラムには、富士フイルム(中国)、キヤノン光学、イオン、ファーストリテイリング(中国)、新日鉄住金軟件、王子製紙、SCREENホールディングス、堀場儀器、東京海上日動火災保険、ナ・デックス等の日系企業の代表者20余名及び上海外国語大学、華東師範大学、上海師範大学、上海理工大学、上海対外経貿易大学、上海海洋大学、上海電機学院等上海市内の大学から教師、生徒ら22名が一同に会し、現在の経済状況下における日系企業の次世代を担う従業員たち――日本語を武器に持つ複合型大卒人材の現状とチャンスについて深く検討を重ねました。


  はじめに、中智日本企業倶楽部・智櫻会部長の馮串紅が主催者を代表して今回のフォーラムの趣旨について説明し、「今回のフォーラムには日系企業、在上海著名校の学生や生徒、中智日本企業倶楽部・智櫻会及び中智旗下の預才網と、3つの視点が揃いました。今回は、日系企業にふさわしい大学の先生と生徒、そして新卒者の招聘を希望する著名日系企業の代表者の方々をお招きしています。ご両方が互いに顔を合わせて交流し、校内招聘の最新事情への理解深め、学校側と企業側が協力して就業の機会を提供することで、日系企業の学生に対する影響力向上や日系企業への人材提供ルートの確立、人事戦略の改善にお役立て頂ければ幸いです。新世代の従業員が日系企業に入社した後も、中智日本企業倶楽部・智櫻会は引き続き、会員企業の皆様へ新入社員教育などを通じて日系企業の文化への理解や、日系企業への適合を後押ししていきます」と挨拶しました。

  続いて、中智預才網の管堃副経理による近年の日系企業における校内招聘会の現状について語り、校内招聘の課題を解決すべく開発された企業と学校をつなぐ招聘用プラットフォーム---預才網について、「新卒生の人数が膨大に増えていても、企業説明会はやや物寂しく、また人材の位置づけも曖昧になっています。企業と学生のマッチングや情報の対称性に問題を抱える現状にあって、預才網はオンライン企業説明会やO2O招聘会、オンライン評価、企業ホットラインなど、企業の招聘コスト削減や学生の育成に役立つ、学校側と企業側ともにお役立て頂けるシステムを有しています。預才網は企業コンサルティングや調査研究を基にした、各企業に合った招聘方案の策定や招聘サポート、フォローアップにより、良質な新卒生や実習生の招聘ルートをご提供し、また各企業の学生に対する知名度向上をお手伝い致します。」と説明を加えました。


  フォーラムでは、まず各企業の代表者から企業の新世代従業員に対する需要や入社後のキャリア、研修システム、新入社員の課題などについて意見を提示しました。

  各参加企業はそれぞれに、自社は上海公司以外にも、全国各地に多くの支社機構を有しているので、仕事の範囲も広く、またチャンスも多く、キャリアアップの可能性はとても大きいと述べていました。富士フイルム(中国)招聘経理の須女史や、イオン人事本部長孫女史が「当社は業種や職域を超えた、多くのイノベーティブな部門が業務を遂行しています。新世代従業員は、別の業種や職位にチャレンジする希望を満たす事ができます。」と語ったほか、王子製紙の上級経理である徐女史も、「企業内部のあらゆる子会社や職位が、新入社員へチャレンジの機会を与える可能性を持っています。また、現地化が進むに連れ、部署の責任者や、果ては子会社総経理まで、中国人スタッフが多くの場所で重責を担っており、キャリアの可能性は十分にあります」としていました。ナ・デックス人事係長楊女史は、会場にいる製造型の中小企業を代表して、「中小企業の長所は従業員が工程や一連の各業務の流れを学べる点にあります。全過程でキャリアアップを望めるのは、機械課専攻の学生にとって魅力であると思います」との意見を示しました。

  入社後の研修について、新日鉄住金軟件人事主任の孫女史は、「当社では新入社員教育にとても力を入れています。入職2ヶ月前の集中研修の後、4ヶ月前に各部門研修、6ヶ月前に再度総合研修と再配置転換と続き、新入社員は社内の具体的な業務や適性について十分に学ぶことができるようになっています」と自社の研修内容を紹介していました。会社の研修については、各企業の代表者たちが面々に日本語学習、教育補助制度、オンライン学習、管理職候補育成制度などの制度を大学生たちに紹介していました。管理職候補育成制度については、ファーストリテイリング(ユニクロ)人事担当の庄女史が「当社が2008年から校内招聘を始めて以降、新卒生への管理職育成は、より完成されたキャリアアップの道筋となりました。管理職候補生はここから各店店長、運営経理、地域経理、果ては日本本部やヨーロッパ支部での業務に携わるまでに至っています。企業の経営に関わる人材は全て、新卒生の頃から自主的にトレーニングしています」と紹介したほか、東京海上日動火災保険人事主管の王女史も、全ての上級管理者は管理職候補生の段階から訓練を受けており、また管理職候補生には業界の最新情報も余すところなく提供される、としていました。

  また、新入社員の問題点についても、各参加企業代表者から大学生へ本音の提言が出されていました。新卒生は入社したあと、往々にして自身のキャリアアップの余地に拘泥し過ぎるあまり、仕事を始めた後すぐに収穫を得ようとして浮足立つ傾向にあります。また、仕事を任されたとき、「なぜ自分なのか」としつこく尋ねることがよくあります。新入社員は入社の際、初心者であることをわきまえ、謙虚な態度で日系企業の文化に馴染んでいくべきです。この点について、司会者を務める中智日本企業倶楽部・智櫻会部長の馮串紅は「従業員の成長の可能性は自身で作り出すものです。上司の命じた仕事に対し素晴らしい成果を出した従業員は、往々にして更に重要な仕事を任されます。日系企業には、『仕事のご褒美は、仕事です』との一文があります。目前の仕事に集中し、やる気と智恵で素晴らしい成果を成し遂げれば、自然とより重要な仕事を任される機会が増え、キャリアアップへの道もまた自然に切り開かれていくのです」と補足しました。





  フォーラムの第二部では、大学の教師及び生徒が語学を専攻する大学生を代表して、キャリアライフの指導や就業での課題について発言を行いました。

  口火を切ったのは、上海理工大学、上海対外経貿大学、上海海洋大学、上海電機学院の教師たちでした。先生方は、「現在の大学教育は学生の就業にとって不足するところが大きいのです。例えば語学専攻の学生への大学教育の場合は、必要な試験及び資格をパスさせることが目標となるのですが、実務において言語とはツールでしかなく、更にビジネススキルやその他多くの素質を具えさせる必要があります。大学教師にとって如何に学生を就業させるかは非常に重要な課題であり、大学と企業との直接的なコミュニケーションが肝要なのです」と述べていました。



  これに続いて、大学生たちは自身の就職について困惑した点を次々と発言し、企業代表者たちは彼らの話をじっくりと伺った後一一回答を示しました。

  ある学生の、学生から社会人になるに当たってとても混乱している、企業、特に日系企業へ入社した後、注意すべき点や早く職場に馴染むコツを教えて欲しい、との質問に対し、企業側は、「日系企業にとって最も重要なのは『コミュニケーション』です。報告、連絡、相談を完璧にこなせて初めて、上級管理者を満足させ、同僚への思いやり、また自身の問題を解決することができるのです。また、仕事への意欲や主体性も重要です。仕事に対して不平を言わず、配置転換を拒否せず、按配された仕事へ積極的に取り組むことが、日系企業へ素早く馴染み自身を高める鍵になります」と答えていました。

  学生から、メディアの影響を受けた日系企業に対するイメージ、情報が少ない、日本語専攻の学生が日系企業への就職を選択肢に入れていない、などの問題が提起されました。これに対して企業側は、「インターンシップは実情を理解してもらうためのとても良い方法です。その企業が自分自身に合っているか、自分の目で確かめることができるのですから。インターンシップ中に良い仕事が出来たならばその企業に採用されるチャンスも出てきますし、企業と従業員の双方がぴったりとマッチした仕事を実現することができます。」と述べました。

  更に他の学生からは、「日本語を専攻する本科生は就職にあまり自信がなく、修士過程への進学を考えている人もいます。企業側から見て、本科生と院卒生ではどちらの方が人材としての価値がありますか?」との質問が出ました。企業側はこれについて、「修士課程や博士課程を目指すべきか否かは、その専攻科目によって異なります。例えば医薬品業や専門的技術など専門性が極めて職位ならば、高学歴が必須となってきますが、言語を専攻した一般的職位ならば、高学歴だからと言って特に有利となる点はありません。一般的職位の場合には、職場での経験がものを言うので、進学によって就職を回避すべきではないと考えます」と答えました。

  日本語翻訳・通訳の人材とそうでない人材のキャリアアップの差異について企業側は、「日本語の翻訳・通訳を専門としている職位がある企業はとても少なく、翻訳業務は翻訳会社へ委託しているのが現状です。実務においては、往々にして美しい日本語より仕事の内容や経験の方が重要になります。日本語専攻ではない学生でも、職位に適性さえあれば日系企業に入社できます。例えば技術系の職位では、全て日本語を使用する訳ではないので、仕事をするうちに徐々に覚えて頂ければ良いのです」と述べていました。

  参加者の中には、既に複数企業から内定を貰っており、どこの企業に入社するか迷っている学生もいましたが、そのことについては、企業の代表者から直接的な忠告がありました。「目標や意向を明確にせず、多くの企業から内定をもらうことだけを追求していれば、企業側はあなたの誠実さを疑わざるを得なくなります。その業種の前景と自身の適性を見て、早めに入社する企業を選択し、仕事に踏み込んでいくべきだと考えます。」








  三時間に及ぶ熱い討論が終わり、「2018年日企新生力産学フォーラム」は円満に閉会の時を迎えました。中智日本企業倶楽部・智櫻会部長の馮串紅は「本日のフォーラムにおいて、皆様には日系企業がコミュニケーション、きめ細やかさ、誠実さ、安定雇用、制度の完全性という点でとても優れた特徴を持っているという事が、お分かり頂けたかと存じます。日系企業の「人を以って本と為す」という考え方は、社員を家族として養うという意味です。企業側の招聘需要はとても大きく、新世代の人材となる皆さんはしっかり自身のキャリアプランを立てていれば、きっと企業とのマッチングに成功すると思います。中智日本企業倶楽部・智櫻会会員企業の皆様も、学生の皆さんへ企業見学やインターンの機会を提供したいと心から願っています。企業、学校、そして中智の三方が共に力を合わせれば、日本語を専攻している人材の職業的発展は、より順風満帆なものとなることでしょう!」と、今回のフォーラムを締めくくりました。

  中智日本企業倶楽部・智櫻会会員各位

  中智上海経済技術合作有限公司日本企業倶楽部・智櫻会、預才網は来る2018年4月20日(金)、中智の新会議センターにて『2018年新生力フォーラム』を共催致します。つきましては、会員企業の皆様へ、フォーラムへのご参加を謹んでご招待申し上げます。

『2018年新生力フォーラム』では日系企業及び上海市内の著名校講師、中智日企倶楽部・予才網の三方から、現在の経済状況における企業の明日を担う新世代社員――日本語専攻の複合型大卒人材の現状とチャンスについて検討を重ねて参ります。当フォーラムでは、フェイストゥフェイスの交流を通じて学校側と企業側の交流の場を設け、総合的教育を突き固めると共に、在中日系企業の皆様へ再発展に向けての人材獲得への道を提供致します。また、当フォーラムは、多くの大学生へ貴社のことを知ってもらう良い機会でもあります。新世代の大学生たちが、貴社への入社を夢見るようになることでしょう。

中智預才網は、大学生求職のプラットフォームであり、上海市内の多くの大学と長期的戦略パートナーシップを締結しています。今回は復旦大学、同済大学、華東師範大学、上海外国語大学、上海大学、上海理工大学、上海師範大学、上海海洋大学、上海対外経済貿易学校等の優秀な講師並びに学生の代表が、当倶楽部会員企業の皆様とフェイストゥフェイスの交流を行います。中智預才網は、来賓の皆様へ学校内招聘の最新情報を提供致します。人材招聘戦略改善の一助となれば幸いです。


【フォーラム詳細】

【日時】4月20日(金)13:15~16:30
【場所】徐匯区華山路2088号 匯銀大厦南楼708室(研修室新住所)
(路線:地下鉄1号線、9号線、11号線徐家汇駅16号出口から、左へ50メートル GAP(看板表示は2068号)の右側エレベータより7階へ、下りてすぐ正面)
【主催】中智上海経済技術合作有限公司
日本企業倶楽部・智櫻会、預才網
【言語】日本語、中国語
【参加対象者】経営者層、人事部長、人材募集担当者等
【参加費】中智日企倶楽部上級会員及び智櫻会会員企業一名無料参加
その他会員300元/人
非会員500元/人


【講演内容】

  企業側来賓講演内容
  1)新生代の日系企業就職後の現状
  2)日系企業には新生代の加入が必要
  3)新生代の日系企業就職後の未来図
  4)日系企業新生代のチャンスとピンチ

  学校側来賓講演内容
  1)外国語専攻大学生の曖昧な就職と職業生涯計画の指導
  2)多様な新時代の求職者---企業にいまどきの大学生を理解してもらう

  中智側ゲスト
  2018年における新たな校内招聘サービスモデルの追求(オンラインプレゼンテーションと「O2O」就職説明会)