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8月21日---2018年第17講 総第116講《ビジネス敬語の使い方》開催のご報告

  2018年8月21日、中智日本企業倶楽部・智櫻会ビジネス日本語力の底上げシリーズ講座の第2講《ビジネス敬語の使い方》セミナーを中智研修室で開催しました。セミナーには、会員企業から30名余りの受講生が集まり、共に学び、「敬語」という日系企業で働く上で常に中国人社員達を困惑させる難題を解決しました。

  

  今回のセミナーには、イオン、みずほ情報総研、三菱汽車、アルプス電気、フジテック、帝人商事、マブチモーター、東芝電子、快風空調、サクラクレパス、ナ・デックス、福島県上海事務所等の企業と団体の、営業部、人事総務部、財務部、生産管理部等幅広い部署から受講生として参加いただきました。

  開催に先立ち、中智日本企業倶楽部・智櫻会の馮串紅部長から、今回のセミナー趣旨について説明しました。

  在中日系企業が現地化グローバル化を進める中、中高層管理職に中国人幹部が益々増えてきています。彼らは日本本社や現地駐在員とのコミュニケーションを担うと同時に、部下に対して日本本社からの指示を伝える重責を担い、営業部門の社員は顧客とやり取りする責任を負っています。日系企業の顧客、日本本社及び日本人の上司とのコミュニケーションにおいては、相手の地位が高く、会話の内容もレベルが高いため、会話の中で正しく敬語を使える技能が必須であり、甚だしい場合には、コミュニケーションの効果と先方の印象に直接影響を与えてしまいます。会員企業の従業員がこの難題を解決できるようサポートするため、中智日本企業倶楽部・智櫻会では《ビジネス敬語の使い方》をテーマに日本語学習シリーズ研修第二講を企画しました。受講生の皆様がよりよく敬語を理解し、正確な敬語を使えるようになる事を期待します。

  

  セミナーの講師は王健明先生が担当しました。王先生は80年代に上海外国語大学で日本語を専攻し、日本の著名校で修士号を取得、大学講師や同時通訳を務めた後、上海工程翻訳協会理事、上海通訳資格試験評議委など多くの職務を務めるなど、30年にわたり中日言語による交流事業に取り組んでこられました。

  

  講義では、敬語の理解、よく見られる誤用例の分析、敬語の文法規則一覧、ビジネスシーンでよく使われる敬語の例文等のテーマについて取り上げました。

  王先生はまず、尊敬語、謙譲語、丁寧語の分類を説明し、敬語の概念、使用する場面及びいくつかの使用方法について解説しました。その中で、王先生は社会関係を体現し、先方に対する敬意を表すだけでなく、敬語を正確に使用する事はまた、きちんとした教養のひとつの重要な現れであると強調されました。

  敬語によくある誤用について、王先生は多くの具体例を通して、挨拶、日常会話、商談、接客、訪問、感情表現、確認、呼びかけなど日常場面での誤用を詳細に分析しました。受講生の皆様は、王先生が指摘した問題について、日常業務においてよく間違って使用していたと口々に述べていました。例えば、「了解しました」「なるほど」等は本来、上司が部下に対して使用する用語だが、我々は上司との会話の中で使用していると指摘されました。そのほか、我々はよく敬語表現が多ければ多いほど、尊敬の程度の高いと誤解しているが、「おっしゃられる通りだと思います」という様な敬語を重複する表現は誤りであると指摘されました。

  王先生は、中国語には日本語の様な敬語の文法構造は無いが、日々の仕事の中で注意すべき点がまだまだ多くあると指摘されました。例えば、自分を名乗る際には「老師」「部長」等の呼称を使用してはならず、そうでなければ、先方を不快にさせてしまいます。相手の会社を呼ぶ際に皆様はよく「貴司」を用いますが、これは正確な言葉遣いではなく、「貴公司」がより厳密な表現であると述べられました。

  王先生の講義資料には敬語文法法則の一覧表や、ビジネスシーンでよく使用する敬語の例文等の実用的なツールが満載で、皆様が講義の後に復讐したり日常業務の中でいつでも確認したりするのに非常に便利です。

  

  

  講義の内容について、皆様から多くの反響が寄せられ、今日学んだ知識は自分の仕事に対して非常に役立つとの感想をいただきました。

  「敬語の理解がより深まり、今までの間違った使い方に気が付いた。」
 「多くの曖昧だった敬語の使用方法が明確になった。」
 「参考になり、多くの収穫があった。いつも簡単に思い、よく使用していた言葉が、よく間違って使っていた。」
 「つまりは、敬語の使用方法は、私が日本本社とより円滑に連絡を取り、駐在員とより上手にコミュニケーションが出来るようにさせるものである。」

  

  半日間の集中的な学習を経て、今回の《ビジネス敬語の使い方》特別講座は盛況のうちに終了しました。営業、財務、人事、生産管理等の部署の受講生たちは、王先生のハイレベルな要求と学問に対する厳格な態度から、匠の精神は日常業務の中だけでなく、日本語の勉強にも体現される事を理解しました。同じく、大きく成長するには匠の精神、向上心が必要です。

  中智日本企業倶楽部・智櫻会では、今後も引き続きビジネス日本語力の底上げシリーズ講座を開催して参りますので、皆様の積極的なご参加をお待ちしております。


【講座の趣旨】

  日系企業の業務において、本社との連絡が必要な職位や日本の顧客と接する職位、また日本人経営層との交流が必要な職位にとって、日本語の敬語を正しく使うことは非常に重要な能力です。しかし実際の業務の中で、敬語の使い方を知らない人や、勉強したことはあるが正しく使えない人がたくさん存在します。この問題を解決するために、ビジネス日本語力の底上げシリーズ2回目の研修として、「ビジネス敬語の使い方」セミナーを企画しました。


【講座の収益】

  1.敬語の文法を学ぶ
  2.中国人がよく間違える敬語の使い方を理解する
  3.仕事で使われる場面やフレーズを理解する


【講義内容】

  1.敬語について

  2.敬語変換一覧

  3.敬語誤用例

  4.ビジネスで使えるフレーズ

    【講師紹介】  

  【講師】王建明
上海外国語大学日本語学科卒、東京都立大学人文学部比較言語学研修生課程及び上海対外貿易学院法学部国際経済法修士課程修了。
上海鉄道学院に日本語講師として6年間勤めた後、東京都立大学大学院で比較言語学を研修。修了後、日本で社団法人日本生花配達協会国際部、株式会社阪和興業人事部等を歴任。1998年上海対外貿易学院日本語教育研究室の勤務を経て、2000年上海集慧林ビジネスサービス有限公司を立ち上げ、2003年には上海で唯一の通訳養成学校を設立。
中国翻訳協会会員、上海工程翻訳協会理事、国家人事部全国通訳翻訳専門資格試験指定教材編集員、上海通訳資格試験審査員