「課長塾in上海」受講生からの声 第10期——帝人商事(上海)有限公司 部長 片山 健一 氏 (2017/11/30)

中智上海経済技術合作公司と日経BP社は共同で、在中日系企業のミドルマネジャーを対象とし、管理能力向上と経営理念を学ぶ日本語の研修である「課長塾IN上海」を企画開催しました。
去年7月の開催後、参加企業と多くの在中日系企業から強い要望をいただき、今年11月に上海において課長塾【実践編】を開催し、機械製造、技術、貿易、物流等各業界の有名日系企業から受講生を御派遣いただきました。
日常管理業務における課題は何か?課長塾で学んだ事を、職場に戻ってどの様に活かしているか?課長塾をより理解していただくため、受講生の皆さまの声をシリーズでお伝えします。

第10回目は、「課長塾IN上海」実践編を受講した帝人商事(上海)有限公司美好生活推進部の部長 片山 健一様の感想をお伝えします。


 

●貿易会社の部長、入社13年目の片山 健一様。

これまでのご経歴を簡単にご紹介ください。

———現在の会社では、帝人の高機能繊維と電子材料の海外への販売、電子工場向け・医療向け・食品工場向け・コンビニ向けの消耗品の商品企画・開発、購買から販売まで一人で一貫して行っていました。

現在、入社何年目ですか。今のポジションと部下の人数を教えて下さい。

———今の会社は、今年で13年目になります。現在はヘルスケア事業部の部長とインテリア関係の部署の副部長を兼務しています。


片山様仕事中の風景   

これまでのミドルマネジャーとしての経験で、一番印象に残る成功のエピソードをお聞かせください。

———前の会社の話になりますが、不良率70%の生産ラインを1ヶ月で0.5%にまで改善しました。その際、先に問題点を全て洗い出し、それらを改善する為の作業標準・検査標準等の標準作成を徹底して作り込み、誰がやっても同じ品質のものが出来るように作業員全員に落とし込みました。かなり気の遠くなる作業と作業員との数え切れない程の衝突を経験しましたが、毎日取っ組み合って喧嘩していた作業員と酒が一緒に飲めるぐらい打ち解けることが出来、彼らから信頼されるようになったことが嬉しかったです。

これまでミドルマネジャーとして、どの様な課題を抱えていましたか。

———前の会社で10人程の部下を管理していましたし、現在も上海で極真空手の指導員の立場として子供達に指導をしていることから、人に何かを教えるということについてはある程度経験値としてありました。ただ、部下が増えてくると、一人一人に手間暇かけて教えていると自分の仕事をする時間がなくなる為、自分がいなくても組織がまわる仕組みを構築しないといけないと考えていました。


  


片山様極真空手の風景   

課題の解決のために、自分にどのようなスキルを身につけることが必要だと思いますか?

———一言で言うと、巻き込み力でしょうか。自分で仕事を抱え込まず、人を使う、そして、より多くの人を巻き込んで目標達成出来るようになること。

課長塾【実践編】を受講したきっかけを教えて下さい。

———実は、私は中智さんの中国語でのセミナーに既に4回程参加させて頂いていて、非常に満足度の高いセミナーをご提供して頂いていることもあり、毎日HPの更新をチェックするぐらいファンです(笑)なので、課長塾の告知を見てすぐに申込をさせて頂きました。一番乗りだと思っていたので、実は5番目だったと聞かされた時はかなりショックでした。(笑)


片山様中智セミナー受講中の風景   

課長塾の特徴である日本人幹部と中国人幹部の異業種・異文化交流を経験し、気づきはありましたか。

———参加されていた皆さんは非常に優秀な方が多かったですし、他業種のお話がたくさん聞けたのはいい経験になりました。ただ、日本語での研修ということもあり、中国人の皆さん結構緊張されている感じでした。(普段は私が逆の立場なのでよく分かります。。)

課長塾【実践編】を受講して、実際の職場でどの様に活かしていますか?具体例をお聞かせ下さい。

———元々、仕事のやり方(劣後順位のつけ方等)にはある程度自信を持っていました。ただ、インバスケット研修では、自分は自分が思っているほど多角的な視野に立って物事を捉えられていないというのを痛感しました。今後の部下の指導の為、現在あらゆるチェックリスト(マニュアル)を作成しています。これがあれば、それを元に入社ほやほやの新人でもテレアポ、商談でのトークが出来るようになると言うものです。ハイパフォーマーの仕事のやり方を全てブレークダウンして、チェックリスト化し全ての営業マンに落とし込むことを当面行っていきます。いずれは会社全体に波及させていきたいです。


  


片山様課長塾受講中の風景   

日系企業のミドルマネジャーとして、上司に言いたいこと、部下に言いたいとこをひと言でまとめて下さい。

———現在は上司に恵まれているので、感謝の一言です。部下には、責任は自分が取るから安心して仕事に専念して!ですね。

将来サラリーマンとして成し遂げたい事、ミドルマネジャーとしての目標を教えて下さい。

———中国支社の売上規模を日本の本社を抜くぐらい大きくしていきたいです。


片山様修了式での感想発表   

今後、課長塾で取り上げて欲しいテーマやジャンルは何ですか。

———1段階レベルを上げた内容のインバスケットの研修も受講したいです。

次回の課長塾受講生に対して、先輩としてアドバイスをお願いします。

———まだ一回しか参加していないので偉そうなことは言えませんが、職位・国籍に限らず、より多くの方が受講してもらいたいと思います。当研修は演習が非常に多く、頭を使うだけでなく、知り合ったばかりの方々とチームを組んで課題に取り組み発表していくということをやっていくので、身心共に非常に疲れます(笑)しかし、受講後の充実感と研修を通じて自分が成長できたことを大いに感じ取ることが出来ると思います。次の研修も小生参加しますので、課長塾で皆さんのご参加お待ちしてます。


片山様修了書受領の風景   

中智からのコメント:明るくて元気が溢れる、向上心も強く、教養の高い若駐在員幹部のイメージです。中国語も上海人と間違うくらい上手で、中国での交流は全く問題がないです。交流力、勉強力、行動力そして謙虚心、今の中国で求めている駐在員像だと思います。 これから帝人中国の発展、そして日中友好の橋架けに精一杯貢献できると期待します。