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製造業高級管理職の年収上昇幅は最高40%(2011年4月25日)

2011年4月25日

 上海翰徳人力資源有限公司は、製造業や工業などを含む各業界の賃金状況に関する調査を行った。それによると、技術責任者のトップクラスの年収は最高200万元に達する。

 金融危機の影響を受け、2008年から2009年にかけて、多くの製造業企業は従業員の昇給を凍結又は微調整のみ実施した。2010年に入り、経済回復に伴い、多くの企業は昇給を実施し、昇給幅は10~15%に達した 。

  現在、中国における高級人材への需要は依然として旺盛に推移していることから、中核のポジションの賃金は依然として高い。世界の需要減に加え、中国国内市場が急上昇したことから、高級人材への需要は持続的に旺盛であり、製造業の昇給幅は依然として20~30%で高止まりしている。

  15年以上の経験を持つアジア太平洋地域担当最高経営責任者の年収は約150万元であり、8~10年の経験を持つ営業マネジャーの年収は約50~100万元である。

 最高技術責任者の年収は約120~200万元に達している。5年以上の経験を持つシニアエンジニアであっても年収は30~50万元に達する。関連分野の人材の昇給幅は40%に達する。

 自動車市場は依然として拡大している。多くの有名な中核部品及び部品メーカーは中国国内で新たに工場の建設、生産ラインの拡張、R&Dセンター設立に動いており、これに伴い、新たに製造職や研究開発職の求人が発生し、エンジニアから中・高級マネジャー人材が必要となっている。

 一方では、多くの自動車メーカーは工場及びR&Dセンターの拠点建設を中国・中西部地区に移転したことから、適切な現地人材を探す、あるいは中西部で働くよう人材を説得するという困難に直面しているのが実情。これも自動車業界に30~40%の高昇給幅をもたらした要因とされている。

 また、自動車業界における研究開発分野のエンジニアも人気のポジションであり、技術及び語学力を備えている人材は供給不足であり、会社による更なるキャリアアップのチャンス及びトレーニングの提供のほか、昇給幅は基本的に20~30%以内に収まっている。購買業界も依然として人気を集め、サプライチェーンにおけるコンサルティングサービス会社にとっての機会も多い。

 

専門技術人材への需要が急増

 多くの外国企業がR&Dセンターを中国国内に移転させたことに伴い、専門技術人材への需要が急増したほか、生産拠点の建設もますます多くなったことから、生産及び供給分野の人材も人気を博している。このほか、以前に比べ、企業はマーケティング及び製品の開発をさらに重視し、関連ポジションの求人も増加した。

 重要なポジションにおいて適切な現地人材が見つからない場合、「海外から帰国した留学生」または「外国人」に目を向ける可能性がある。

 中国本土の中・高級管理職人材は成熟化しつつあるが、完全に成長するまでにはまだ時間がかかり、これは労働力コストを引き続き上昇させる原因となる。

掲載メディア:解放牛網