ホーム > クローズアップ > 聞いてみなければ解らない!人物インタビューシリーズ

聞いてみなければ解らない!人物インタビューシリーズ

『上海林内有限公司  西澤 勇生  董事総経理 インタビュー!』2022/5/17

<strong><font style="font-size:19px">同じ空の下で、力を合わせて抗疫戦に勝利しよう! </font></strong>

同じ空の下で、力を合わせて抗疫戦に勝利しよう!

<strong><font style="font-size:19px">——抗疫特別インタビュー——</font></strong>

——抗疫特別インタビュー——

現在も上海の疫情は、依然として複雑で深刻な状況が続いていますが、抗疫作業は既に夜明けを迎えつつあります。そこで会員企業を代表して、今回の封鎖管理の中で得た経験、課題や気づき、そして復工復産に向けた準備について広く会員企業の皆様と共有させていただきたく、会員特別インタビューを企画しました。複数の日本人管理及び中国人管理者を対象にインタビューを行い、特別インタビューにまとめました。


 
上海林内有限公司
董事総経理 西澤 勇生氏

 

86年名古屋市立大学経済学部卒業後、リンナイ株式会社に入社する。入社後は一貫して海外業務を担当し、94年に林内香港有限公司総経理、01年に日本帰任後、アジア・アフリカ市場責任者を務める。その後、09年に台湾林内工業股份有限公司董事長、18年から上海林内有限公司董事総経理に就任する。

 

工場の操業再開までの経緯をお聞かせください。

どの職場に何名の社員が必要か、これら社員の住所所在地の警戒等級(三区分)はどうなっているか、居住地の居民委員会から外出許可を得るのにどのような証明資料が必要か、再開期間中の物資はどのぐらい必要か、社員にどのような通知及び保障や承諾が必要か等々、工場再開にあたって多くの事項の確認が必要でした。

そこでまず、関係部署と打合せをして生産再開する職場と人数を決めました。その後、会社が所在する行政区に住んでいる社員に連絡し、居住地の警戒等級、封鎖管理状況及び社員の意欲を確認し、4月16日の夜に231名(食堂、守衛、清掃含む)で生産再開することを決定しました。決定後すぐ人事部は徹夜で各部門の出勤者名簿を整理し、政府側の要求する生産再開申請資料を作成し、翌17日の朝一番に所在経済園区経由で鎮政府、区政府にその申請資料を提出すると、早くも当日の午後には200枚強の出勤許可証を発行していただき、社員に配布しました。

それと同時に、この特別時期の生産再開に関する事項を社員に周知、理解してもらうため、総経理室の決定に基づき、人事部から生産再開通知書を公布しました。この通知書には、出勤の取り扱い、封鎖管理期間中の生活手配、特別手当、防疫要求等の生産再開案内を記載しました。

生産再開の決定から2日間のうちに、250個の寝袋、グランドシート、マットレス及び隔離用テント、さらには抗原検査キット、マスク、保護服、消毒用品など計20万元相当の防疫物資を大量購入しました。


 

復工復産にあたり、地元政府や工業園区からどの様な支援がありましたか。

今回の生産再開は、地元政府の協力により、いち早く「ホワイトリスト」の入選申請をしていただいたおかげで、奉賢区第一陣のホワイトリスト重点企業に選ばれました。そして、4月17日に231名の出勤許可証の発行、翌18日の生産再開当日には、早朝7時に、8名の政府幹部が社員の住む各小区で社員を出迎え会社へ送迎していただきました。それだけではなく、上海林内名義で弊社の部品サプライヤーにトラック通行証の発行や、毎日の工場全員PCR検査までも手配していただきました。



 

封鎖生産をする中で、従業員の心や体の健康について、どの様なケアをしていますか。

何よりも食事にいちばん気を遣っており、飲食企業に会社に泊まって調理してもらっています。一日三食、豚肉、牛肉、卵、魚、海老等々、昼食夕食の肉料理、炒め物が一週間内では重複させないように要求し、そのほかミルク、パン、果物なども追加で配布するようにしています。

社員からの日常生活における要求については、人事部長が生産再開現場工作組のWeChatグループで要求を聞いて解決にあたっています。例えば、当初の想定より封鎖管理期間が長くなることで、洗剤、シャンプー、歯ブラシ、歯磨き粉、薬等の要求が出てきましたので、WeChatグループ内で商品リストを送ってもらい物資を手配しています。また医務室にない薬は、近くの村の衛生室から支援していただいています。


 

これから操業再開を目指す企業に対してアドバイスはありますか。

弊社の工場再開の時もそうでしたが、このように先が見えない有事の時には、今ある情報をもとに意思決定をしなくてはいけません。もう少し情報が揃ってから、状況が変わるのを待ってから、など意思決定の先送りはせず、決断する勇気が必要です。

 

力を合わせて抗疫戦を戦っている従業員たちや、会員企業の皆さんにエールをお願いします。

当面は困難な時期が続くかと思いますが、その後にはきっと明るい未来が待っています。未来に希望を持ち、今は健康第一で過ごすことが大切です。会員企業の皆さんの活躍を祈念すると共に、この荒波を乗り越え、更に成長していける様に、皆さんと一緒に頑張って行きましょう!