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中智上海&日経BP社「高級管理者養成塾in上海」開催成功を収める(2019年7月25日)

報告文(中文)

 中智上海経済技術合作有限公司と日本経済新聞社旗下の日経BP社が主催する「高級管理者養成塾in上海」研修プロジェクトが、7月24日から25日までの期間中智上海で開催され、無事成功を収めました。

 「高級管理者養成塾in上海」研修プロジェクトは在中日系企業の高級管理者向けに特別に編成された経営カリキュラムであり、中智上海公司は日本で最も影響力が高いビジネスプラットフォームである日経BP社と提携し、日系企業の経営成功術を取り入れ、様々な業界の日系企業駐在員及び現地の管理者の方々が集中的な交流と学習を通し、経営者としての経験豊富な講師と供に経営管理の道を探究することで、日系企業の中国での人材養成と再成長に価値あるサービスを多角的に提供しています。


 本講座には、中智日本企業倶楽部・智櫻会会員企業である貿易販売業、機械製造業、化学工業原材料製造業、半導体製造業などの著名在中日系企業の日本人及び中国人管理者から多くご参加いただきました。

 開講に当たり、中智上海経済技術合作有限公司日本企業倶楽部・智櫻会の馮串紅部長より、主催者を代表して挨拶しました。「中智と日経BP社が提携して皆様へ提供している「課長塾in上海」シリーズも、既に6期目を数えます。これまで、計131名の日系企業の受講生にご参加頂き、うち123名の受講生が修了証書を受け取りました。今年起こった中米貿易摩擦は、在中日系企業の成長に少なからず影響を及ぼしています。このような状況にあって、この度の高級管理者養成塾を受講される方の数は決して多くはありませんが、今回はお客様のニーズを反映し、経営状態に精彩を欠く中で人材を引き留めまた養成していくためのソリューションを、本プロジェクトで示していきたいと考えています。本来3日間の予定が2日間に短縮されましたが、講義は以前と変わらず高品質、高水準なものとなっております。受講生の皆様が学習を通じて多くの収穫を得、実務に活かしていただくことを切に願っております」


 引き続いて、日経BP中国社董事長総経理の長谷川直樹氏よりご挨拶と日本での課長塾事業の紹介がありました。日経BP社は日本最大のビジネスメディアとして設立されて以降、今日に至るまで50年以上の歴史を有し、日本では300万人以上のビジネスパーソンの読者を有しています。日経BP社は10年前に『課長塾』カリキュラムを開講して以降、日本各地の企業で数千名の中間管理人材を養成してきました。また中国の著名な人的資源企業である中智上海公司と提携して以降は、在中日系企業の特徴を鑑みつつ、在中日系企業の高級管理者向けの「高級管理者養成塾in上海」プロジェクトを開始しています。長谷川氏は、「今回のカリキュラムは、今年4月に上海へ赴任したばかりの私自身にとっても非常に得難い学習の機会であると考えています。特に新先生の「原理原則」理論のエッセンスは、あらゆる企業の経営管理に活用できるものです。競争の時代は既に始まっています。どの様に理論を学び実践に応用するか、如何にして優秀な経営者となるか、それは今回の研修でともに学び議論する価値のある課題であります」との言葉を述べました。


 その後、日経BP社日経ビジネス「課長塾」事業責任者の草野文彰氏が講義前のオリエンテーションを行いました。草野氏は、「今回の研修で検討する課題に答えはありません。受講生の皆様が意見を出し合い、また他の受講生の考えに耳を傾け、異業種間で積極的に交流しなければなりません」と述べ、受講生たちへ「自分のリーダースタイル」について記述して頂いた上で、「この2日間の学習が受講生たちの視野を広げ、新たな友情を結び、人脈を繋げ、自身の知見をより深めて頂くことを望んでいます」としました。


 今回の「高級管理者養成塾in上海」は二日間に渡って開かれ、世界500強企業で数十年間CEOを勤めた経験を持つ新先生と、著名な「行動派コンサルタント」である生田洋介先生に講師を勤めて頂きました。

 研修初日、新先生は企業管理と従業員の成長理論についてユーモアを交えつつ解説し、参加者とともに討論を行いました。新先生は「企業の寿命」の話題から「原理原則」が企業経営の成否を分けるという観点であると述べました。経営者品質、社員品質・満足、商品・サービス品質、顧客・社会満足、業績、株主満足の六項目からなる「黄金サイクル」が長寿の鍵であると説き、参加者へ「企業経営の原理原則とは何か」「人的資源の原理原則とは何か」という問を投げかけました。


 新先生は、「『黄金サイクル』の6つの要素には、厳格な序列が存在すると言います。経営者品質、社員品質・満足、商品・サービス品質を順番に達成すれば、自然に顧客・社会満足、業績、株主満足もついてきます。反対に、業績にプライオリティを置き、ひたすら数字を追いかけていては、決して真の良いサイクルに到達することなく、結果的に企業の良い部分をも消失させてしまうでしょう」


 経営者の資質について、先生は5つの要件を提示しました。その中で氏は、「情熱」を5つに分類した上で、情熱の火を燃やし続け持続させるための方法について、目標に向かって突き進むこと、短期と長期の納得目標がはっきりしていること、自身で情熱に火をつけることができることが求められるとしました。また、方向性とはすなわち理念+目標+戦略であること、企業理念は管理者のみならず、従業員全員が理解し、そのために努力し続けられるものでなくてはならないこと、リーダーシップとは従業員へ正しく接することを説いた後、「5褒め、2叱り、3感謝」の従業員管理方法を提示しました。




 社員品質について新先生は、「業務能力と積極性の高低によって従業員は『人財』『人在』『人材』『人罪』に分かれると述べました。この4つの単語は日本語で全く同じ発音ですが、それぞれの示す能力と素質、企業への影響は全く異なります。『人財』の能力を支えるのはスキルとマインドですが、マインド面では情熱と意欲に溢れ、よく自省し、知識と見識、胆力を有するなど、管理者としての原則的能力を有していなければなりません。」とした上で、「良い企業は従業員の期待と意欲を引き出します。このメンタリティは最も良い形で企業と従業員へ誇りと達成感、自己実現をもたらします。従業員の資質と満足度が十分に具わっていれば、従業員が高品質高水準な商品やサービスを生み出してくれるのです」と語りました。

 講義が一通り終わった後、参加者たちは「リーダーシップに求められる素質とは何か」「その素質を十分に引き出すにはどうすべきか」をテーマとしてグループに分かれ討論し、発表し合いました。新先生はこれを受けて、発表について意見を提起しました。




 新先生は最後に、参加者たちへ講座の成功に感謝を述べるとともに、「人生、今日が初日」と、意味深長な言葉を参加者たちに送りました。今日の成果は過去の努力の反映であり、また今後の成長に影響を与える要素でもあります。個人の成長はもちろん会社の経営についても、その場その場から新しい生が始まっているのです。その生を一歩ずつ踏みしめ、変化と創造へ努力を重ねていくことが重要なのです。この日の講義で新先生が伝えた自身の積年の経験と知識を踏まえ、参加者たちは経営の原理原則を学ぶとともに、新先生の人格に深い感銘を受けた面持ちでした。参加者たちはこの貴重な経験を血肉として、今後管理者としての仕事により自信を深めていくことでしょう。


 その日の夜には、特別なイベントとして、今季受講生と受講生OB、新先生、生田先生、日経BP社の高級管理者の方々と中智上海公司が共同で交流会を開催しました。交流会の席上では先生と受講生たちが交流を深め、仕事の心得を分かち合い、大変充実した交流会となりました。受講生OBたちは、この得難い貴重な機会を設けて頂いたことに感謝を述べ、先生方と業務上の課題や改善の方向性について話し合い、交流を深めていました。また、今季受講生の課題についても、先輩として自身の経験から提案を発していました。交流会終了後、参加者たちは皆が意見を出し合い、交流を深めたこの会で大きな収穫を得たと口々に話していました。


 二日目は生田洋介先生による講演がありました。新先生による「原理原則」についての理論的学習に続いて、受講生たちは生田先生より体を用いて実践的「リーダーシップとより良いチームづくり」の理念を学びました。


 研修は2つのチームタスクを通して展開しました。示された目標に向かって、受講生たちはコミュニケーションを取り、試行し、修正し、自身と集団の力を発揮して、ともに課題に挑戦していました。各課題が終わる毎に、生田先生と受講生たちは円になって課題への取り組みについて感想を述べ合い、交流を深めていました。交流の中で受講生たちは、このゲームでの目標達成と実務には、チームづくりや人材配置、相互協力、プロセスの改善、時間制限がある中での時間配分、部門間の連携など多くの共通点があると感想を述べ合っていました。このワークショップは実際の部門内の運営管理と似て、リーダーが課題を部下に伝え、部下は疑問点を主体的に確認し、自身のタスクを達成した上で互いにコミュニケーションを取り、助け合い、励まし合うことが求められます。目標を達成できなかったチームでは、コミュニケーションと協力の失敗を反省し、何故失敗したのかを話し合い、互いに意見を聞き合っていました。




 ゲーム終了後、受講生たちはチームに分かれて「優れたチームにはどのような要素が具わっているか」について議論し、意見を発表しました。受講生たちは、優れたチームの要素として、目標と戦略が明確であること、情熱があること、互いに協力し合っていること、互いの仕事を認め合っていること、信頼があること、気を抜かないこと、男女で合理的に仕事を分担していることなどを挙げていました。その後受講生たちは、理想のチームと現実を比較し、チームの管理者として今後改善すべき点を明確にしていきました。






 二日間の研修を終えて、受講生たちは管理者として備えるべき経営の原理原則と人としての原理原則を学び、チームづくりと管理を体験し、自身の改善すべき点と方向性を明らかにしていきました。それぞれに悩みを抱えたあらゆる業種、あらゆる地域の日中の受講生が、困難を乗り越える情熱を胸に秘め、ともに学び、話し合い、誠意をもって経験を分かち合い、理論と実践の両方向から問題解決の突破口を開いたのです。「高級管理者養成塾」は企業の経営管理者としての原理原則を学ぶだけでなく、在中日系企業の日本人駐在員と中国人高級管理者間の交流や相互理解の場でもあります。中智日本企業倶楽部・智櫻会は、これからも中国本土の市場の变化に合わせ、企業をより大きな成長に導く高品質な研修を企画・開発し、日系企業の高級管理者の方々に向けた講座を引き続き開講して参ります。どうぞご期待ください!