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11月9日《中国「個人情報保護法」~日系企業が押さえておくべきポイント会員交流会~を開催しました》

报告文(中文)
 

  2021年11月9日(火)、中智日本企業倶楽部智櫻会『中国「個人情報保護法」~日系企業が押さえておくべきポイント~』会員交流会を中智研修室にて成功裏に開催しました。コロナ予防抑制のため、交流会は50名限定にして開催しました。

  今回の交流会には、出光電子材料、川辺日港、川田機械、瑞穂信息系統、三井金属、IAI商貿、アルプス、横河測量、イオントップバリュ、小林製薬、キヤノン(中国)上海、住化電子管理、マタイ貿易、日清オイリオ、コニカミノルタ、トーヨータイヤ、芙蓉総合リース、SCREEN、オリエンタルモーター、伊藤忠商事、阪急阪神国際貨運、TAC、丸山、王子製紙、トッパン、ミズノ、RGF、キリン、日経BP、朝日放送テレビ上海支局等の会員企業から50名あまりの総経理、副総経理及び管理部責任者の皆様にご参加いただきました。さらにゲストとして在上海日本国総領事館経済部の立石領事、佐藤領事にご出席いただきました。


  交流会の開催に先立ち、中智日本企業倶楽部・智櫻会部長の馮串紅から今年の智櫻会の駐在員向けのサービスについて報告しました。今年は、民法典セミナー、外国籍社員の社会保険対応に関するセミナーや、高額所得従業員の税務に関するセミナー、さらに三菱日聯銀行(中国)有限公司との共催で人的資本調研発表会を開催しました。そして今回は、9月に開催した中国人向けの個人情報保護法セミナーに続き、大江橋法律事務所の松本弁護士に、日本人駐在員に向けて経営管理の角度から、個人情報保護法を解説していただきます。このセミナーが、皆様の経営管理での参考になれば幸いです。最後に、皆様からの長年のご信頼とご支援に感謝を述べ、報告を終えました。


  今回の交流会は、大江橋法律事務所の松本亮先生が講師を務めました。



  はじめに松本先生は、個人情報に関する法規制の沿革を解説し、個人情報保護に関する法体系の現状を整理しました。続いて、個人情報保護法の内容について、このセミナーのために日本語に訳された条文を参照しつつ、具体的な事例を紹介しながら順を追って解説しました。その中で、個人情報の定義について、電子的又はその他の方法で記録された、すでに識別され又は識別可能な、自然人に関係する各種情報をいうが、匿名化処理後の情報は含まれないと指摘し、さらにセンシティブ個人情報の定義や個人情報とデータ、個人情報とプライバシー権の違いについて説明しました。また、個人情報の処理に関し、収集だけではなく、保存、使用、加工、伝達、提供、公開等の活動も個人情報保護法の対象になると述べました。そのほか、告知同意義務が必要になる場合とその方法、個人情報の越境移転について解説し、海外に個人情報を移転する場合には、個別の同意を得ておくことが望ましいとアドバイスしました。次いで、対応措置と法的責任について解説し、必要に応じてプライバシーポロシーを作成し、同意を得ておくようにすることが望ましいと述べました。最後に、日系企業として何をすべきかを整理し纏めて解説し講義を終えました。


  休憩中に皆様熱心に交流をしていました。会員同士のご交流も交流会の大きな主旨であります。


  講義終了後、参加者による質疑応答及び交流タイムが行われました。はじめに、ご出席いただいた立石領事と佐藤領事にご挨拶をしていただきました。その中で、立石領事は、「中国でビジネスを行うにあたり、データの活用は不可欠であるが、そのためには個人情報保護法やその他関連法規を正しく理解し、合法的に行うことが重要になる。日系企業に向けてこの様なセミナーを開催していただくことは大変ありがたい。総領事館としても、日系企業に困ることがあれば全力でサポートさせていただくので、いつでも相談していただきたい」と述べられました。続いて、佐藤領事は、「この法律がこれから運用されていく中で、越境移転や罰則の規定が日系企業にとって重要なポイントになるのではないかと考えている。これらの問題について、もしご相談があれば総領事館として、しっかり対応したい」と述べられました。



  質疑応答及び交流タイムでは参加者から、

  ・人事データを海外のサーバに保存している場合も越境移転に該当するのか。

  ・取引先の名刺をデータベース化して日本のサーバで保存する場合にも同意が必要か。

  ・日本人駐在員や中国人社員を本社に派遣する際のビザ手続のため個人情報を取得する場合に個別同意が必要か。

  ・顧客のタイバオIDは個人情報に該当するのか。

  ・退職者の情報を保存している場合、同意が必要になるのか。

  などの日常業務における具体的な問題について質問が提起され、それに対し松本先生は詳細にアドバイスをしました。


  3時間を超える交流を経て、会員の皆様は個人情報保護法の内容と企業への影響について理解を深めました。講義後も、多く受講者が松本先生と実際の課題について交流しました。

 

  個人情報保護法は、11月に施行されたばかりで、具体的な問題はこれから起きてくるものと思われます。中智日本企業倶楽部・智櫻会では、具体的に発生した問題について、随時に会員企業の皆様と共有させていただきます。

  中智日本企業倶楽部智櫻会は、会員の皆様のニーズにマッチしたサービス内容を提供し、専門な知識ときめ細やかなサービスで皆様の多忙な業務をサポート致します。皆さまからの貴重なご意見、アドバイスをお待ちしております。今後とも、皆様のご支持とご参加をお待ちしております。どのような形であれ、私たちはずっと一緒です。


  2021年11月10日

  中智日本企業倶楽部 智櫻会