《地域を跨ぐ雇用案例360°再現分析とリスク管理》会員交流会を開催(2025年5月20日)
2025年5月20日(火)、中智日本企業倶楽部・智櫻会総第331回《地域を跨ぐ雇用案例360°再現分析とリスク管理》会員交流会を中智ビルにて開催しました。今回の交流会は、オフライン(対面授業)とオンライン(ウェブ配信)のハイブリッド方式で行われました。
今回の交流会には、島津企業管理、三井金属、櫻華国際貿易、安川通商、バンドー、東京海上日動火災保険、クボタ、キリン、アルプスアルパイン、中村精密、ハーモニック、平田機工自動化設備、KDDI、不二越、出光電子材料、北京伊藤忠華糖綜合加工、王子製紙、森永食品、岡谷鋼機、鈴木(中国)投資、ニチレイ企業管理諮詢、東電化、三井農林(上海)飲料、住友重機械工業、ヨコハマゴム、伯東、凱讯通信工程、聯洲油脂、三井住友海上火災保険(中国)、KOA、NSK、象印家用電器、稲田産業貿易、DNP企業諮詢等の会員企業から、人事および管理部責任者の方々が出席しました。そのほか、北京や広州等の会員企業がオンラインで参加しました。
|
交流会に先立ち、中智日本企業倶楽部・智櫻会のシニア顧問である鄒莉より、本交流会の趣旨について説明しました。市場の発展に伴い、ますます多くの企業が地域をまたいで事業を展開するようになり、同じ企業でありながら異なる地域で異なる法律や解釈に直面するという問題が生じています。今回の共有では、具体的な事例を通じてこうした違いを振り返り、会員の皆様が地域をまたぐ労務管理に関する問題を整理する参考となれば幸いです。
|
交流会の講師は、中智日本企業倶楽部・智櫻会特約講師の李偉先生が担当しました。
|
李先生は具体的な事例から出発し、地域ごとの異なる政策についての解説と対応のアドバイスを行いました。たとえば、本来は期限の定めのない労働契約を締結すべきところを固定期限契約としている場合の取り扱いについては、全国で統一された見解がなく、上海では明確に締結された契約は有効とされている一方、重慶では企業が労働者との合意を証明できない限り無効と見なされます。また、特殊勤務時間制度の適用範囲についても、法人による申請が必要か、雇用主による申請で足りるかについて、地域によって異なる規定があるため、実務では各地の政策に従って判断する必要があります。
|
さらに、李先生は、特殊な疾病に関する療養期間、休暇の違い、残業代の計算基数、「客観的事情の重大な変化」の定義、経済的補償金の上限の計算と「分割計算」の方法、競業避止義務における補償の下限など、多岐にわたる地域ごとの政策差異と実務上の留意点についても詳しく解説しました。
3時間以上にわたる学習を通じて、会員の皆様は地域をまたいだ雇用に際して各地の法律の違いとその対応スキルについて、より深い理解を得ることができ、今後の管理業務における重点も明確になりました。休憩時間や交流会終了後には、多くの会員が実務上の疑問や課題について、李先生と意見交換を行い、今日の交流会は非常に実用的だったとの感想が多く聞かれました。
|
中智企業倶楽部は、2025年も引き続き会員の皆様のニーズに合ったサービスを提供し、専門的な知識と質の高いサービスををもって、中国における会員企業の健全で持続可能かつ質の高い発展を支援してまいります。当倶楽部のサービスに対する貴重なご意見やご提案を歓迎いたします。皆さまのご関心とご参加をお待ちしております!