《従業員のメンタルヘルス問題の「不調対応」ガイド:早期発見、対話、支援の全プロセス実践》会員交流会を開催(2025年7月30日)
2025年7月30日(水)、中智日本企業俱楽部・智櫻会総第335回《従業員のメンタルヘルス問題の「不調対応」ガイド:早期発見、対話、支援の全プロセス実践》会員交流会を中智ビルにて開催しました。今回の交流会は、オフライン(対面授業)とオンライン(ウェブ配信)のハイブリッド方式で行われました。
今回の交流会には、プロテリアル(中国)、上海櫻花文化用品、住化電子管理(上海)ダイキン(中国)、上海マタイ貿易、ダイセル(中国)投資、上海凱訊通信工程、愛科昇振動機械(嘉興)、アシックス(中国)貿易等の会員企業から、人事及び管理部責任者の皆様が参加しました。そのほか、北京、広州等各地の会員企業もオンラインで参加しました。
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交流会に先立ち、中智日本企業倶楽部・智櫻会の高級経理である魯亦雯が、本交流会の開催趣旨について説明を行いました。今回のサロンでは、従業員のメンタルヘルス管理における中核原則を中心に、具体的には、従業員の心理的問題の初期兆候をいかに早期に見極めるか、メンタル面にリスクを抱える従業員といかに効果的にコミュニケーションを取るか、さらには、精神疾患に関わる病欠・休職・職場復帰といった問題にどう対処するかなど、HRや管理職が職場で直面しがちなメンタルヘルスに関する課題を取り上げます。事例分析や実践的なツールの紹介を通じて、HRや管理職が科学的な対応プロセスを構築し、従業員支援能力を高め、職場のメンタルリスクを軽減し、より健全かつ効率的な組織風土を作る参考となれば幸いです。
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本交流会の講師は、中智日本企業俱楽部・智櫻会特約講師の殷実先生が担当しました。
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交流会の冒頭、殷先生はまず「大きな変化」という現代の背景に焦点を当て、現在の従業員に広く見られる幸福感の低下問題について深く分析しました。具体的には、ネガティブな感情の増加、人間関係の悪化、仕事の意義喪失、エンゲージメントの低下といった現象を挙げました。同時に殷先生は、企業の発展という視点から見ても、従業員の幸福度と企業パフォーマンスには正の相関関係があると強調しました。従業員のメンタルケアを適切に行うことは、従業員の感情やコンディションを改善するだけでなく、ポジティブな感情を高めることで業務効率の向上にも直結する、企業にとって極めて重要な取り組みであると指摘しました。このような観点に基づき、殷先生はさらに、HRや管理職が従業員のメンタルケアに取り組む際に直面する課題について言及し、この業務において押さえるべき基本原則を詳細に解説し、続く実践的なセッションに向けて理論的な土台を築きました。
続いて、殷先生は、従業員の心理的問題に対処するための業務フローを体系的に整理して説明しました。また、実務の中で混同しやすいポイントに対しては、特に重点を置いて解説を行い、深刻な精神疾患と一時的な感情的な不調をどのように見分けるかについて詳しく説明しました。これにより、参加したHRや管理職が問題の性質を的確に把握し、適切な対応策を講じるための重要な判断基準が示されました。
最後に、殷先生は、従業員との面談の準備、面談時の口調や態度、話す内容の選び方に至るまで、実践的なアドバイスを提示し、従業員のメンタルヘルス問題に対するコミュニケーションの戦略について紹介しました。また、模擬面談の場面を通じて、メンタルヘルスリスクを抱える従業員との効果的かつ適切なコミュニケーションの取り方を、参加者が直感的に理解することができました。さらに、精神疾患に関連する病欠・休職・職場復帰前後の対応についても、詳しく解説しました。
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3時間以上にわたる学習を通じて、会員たちは従業員の心理的問題に対する識別・コミュニケーション・支援の全プロセスについて、より明確な理解を深めることができました。また、今後のマネジメント業務における重点や方向性についても、より具体的なイメージを持つことができました。休憩時間や終了後には、多くの会員が日々の管理業務で抱える疑問や課題について、殷先生と熱心に意見交換を行いました。
中智企業倶楽部は、2025年も引き続き会員の皆様のニーズに合ったサービスを提供し、専門的な知識と質の高いサービスををもって、中国における会員企業の健全で持続可能かつ質の高い発展を支援してまいります。当倶楽部のサービスに対する貴重なご意見やご提案を歓迎いたします。皆さまのご関心とご参加をお待ちしております!