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《AIが切り拓く企業変革の新時代~生産性向上から競争優位の創出へ~》会員交流会を開催(2026年9月15日)

报告文(中文)

2026年9月15日(火)、中智日本企業俱楽部・智櫻会総第366回会員交流会《AIが切り拓く企業変革の新時代~生産性向上から競争優位の創出へ》を中智ビルにて開催しました。

交流会には、日美健薬品(中国)、野村貿易(上海)、東京海上日動火災保険(中国)、住友重機械工業(中国)、愛科昇振動機械(嘉興)、上海凱訊通信工程、日清オイリオ(上海)国際貿易、日清紡企業管理(上海)、富士通(中国)信息系統、アシックス(中国)商貿、HOYA(上海)光学などの会員企業から、総経理、副総経理および人事部長の皆様が参加しました。


交流会の冒頭、中智日本企業倶楽部・智櫻会の馮串紅部長より、今回の交流会の開催趣旨について説明しました。中智日本企業倶楽部・智櫻会では、これまでに10回を超えるAIをテーマとした専門講座を開催してきました。日本本社の管理基準を理解すると同時に、中国現地での事業運営効率をいかに高めるかという、双方のバランスを取ることが重要な課題となっています。AIとESGはいずれも、短期的に直接的な収益化を図ることが難しく、長期的な視点で取り組むべき投資です。AIは業務効率の向上や新たな事業成長の創出を重視する一方、ESGはリスクの防止・管理と持続可能な経営基盤の強化を重視します。中国において日系企業の匠の精神や技術力が今後も評価され続けるためには、AIやESGなどの新興分野について積極的に理解を深め、取り組んでいくことが必要です。こうしたゼロから取り組むイノベーション分野は、多くの困難を伴いますが、企業が成長のボトルネックを突破し、持続的な発展を実現するための重要な鍵でもあります。今後も中智日本企業倶楽部・智櫻会は、中国に進出する日系企業がイノベーションに関する課題に挑戦していくことを継続的に支援してまいります。


交流会では、中智日本企業倶楽部・智櫻会の特約専門家であるアクセンチュア大中華区 インテリジェント・オペレーションズ本部リードの岳彬氏を講師に迎え、AIがもたらす事業変革をテーマに、最新の動向や実践経験について講演いただきました。


交流会の冒頭、岳彬氏は、企業がデジタル化・インテリジェント化への変革を推進する際に直面する共通の課題について分析しました。現在、業績の伸び悩み、コンプライアンス要件の高まり、コスト負担、市場競争の激化などを背景に、企業にはより慎重な経営資源の配分と、新たな成長の原動力の模索が求められています。一方、中国に進出する日系企業では、業務プロセスの分断、データ基準の不統一、人材・スキルの不足、技術導入の遅れ、間接部門の業務効率の低さなどの課題も見られます。既存の業務モデルに単にツールを追加するだけでは、AIが本来持つ価値を十分に引き出すことは難しいと指摘しました。


続いて、岳彬氏は、AIを活用した業務高度化をテーマに講演しました。同氏は、従来型の業務アウトソーシングでは、既存の業務をそのまま外部に委託するケースが多く、業務プロセス自体は変わらないため、効率化には限界があると指摘しました。これからのデジタル化・インテリジェント化への変革では、まず業務目標を起点としてエンドツーエンドのプロセスを再構築し、その上でAIや自動化、専門的な運用能力を重要なプロセスに組み込むことが重要です。これにより、業務上の分断を減らし、地域をまたいだデータやレポートの基準を統一するとともに、本社によるガバナンス要件と中国現地の業務効率の両立を図ることができます。

さらに、岳彬氏は、中国企業における変革の実践事例を参考に、具体的な取り組みについて詳しく解説しました。1つ目は、マーケティングの変革です。生成AIの普及によって検索の仕組みが変化する中、企業の公式オンラインチャネルが、AIによるブランドの信頼性評価において重要な情報源となっていることを分析しました。2つ目は、財務業務のデジタル化改革です。本プロジェクトでは、「業務プロセスのリーン化→標準化→自動化」の3段階で改革を進めました。その結果、業務負担の軽減、会計業務の効率化、決算処理におけるミスの解消、サプライヤーの支払サイトの最適化などの成果を実現しました。

最後に、岳彬氏は、企業は自社の状況に応じて、コンサルティング、専門的な運用サービス、AIの能力を有機的に組み合わせ、高い価値が見込まれる業務領域を中心にエンドツーエンドの業務プロセスを再構築していくことが重要だと述べました。まずは小規模な範囲で検証し、その後、全社的な展開へと段階的に進めることで、本社が求めるコンプライアンスや安全性を確保しながら、中国現地における人材不足、コスト、業務効率などの課題を解決し、AIを持続的な業務能力と競争優位性へとつなげることができると説明しました。


交流の時間には、会員企業からさまざまな質問が寄せられました。

Q:在中日系企業がAI-BPOを導入する場合、まずどのような業務から着手するのが適切でしょうか?

A:まずは、ルールが明確で、業務プロセスが安定しており、データ基盤が整っている業務から着手することが考えられます。例えば、経費精算、売掛金・買掛金管理、月末決算、レポート作成などです。これらは標準化の度合いが高く、比較的短期間で業務効率、品質、コストの改善効果を検証しやすい領域です。初期段階で一定の成果を確認した後、マーケティング費用の管理や物流・輸送費の管理など、より複雑な業務へと段階的に対象を拡大していくことが望ましいといえます。一方、高度な個別対応や複雑な判断を必要とする経営中枢の業務を、導入当初から対象とすることは推奨されません。

Q:AI-BPOを導入する場合、日本本社から業務データの流出を懸念されることがありますが、データセキュリティへの懸念にはどう対応すればよいでしょうか?

A: まず、データの分類・レベル分けとアクセス権限を明確にし、必要最小限の原則に従って管理することが重要です。業務プロセスの設計においては、安全性の高いシステムインターフェースを優先的に利用し、業務遂行に必要なデータ項目のみを受け渡すことで、元データが不必要に流通することを抑制します。また、AIによる処理だけでなく、担当者による操作も含めた監査・追跡可能な仕組みを構築し、適用される法令・規制および企業のガバナンス要件に基づき、包括的なセキュリティ管理体制とリスク説明を整備することが必要です。

Q:日系企業では、社内でAIツールを自社開発しているケースもありますが、自社開発とAI-BPOはどのように使い分ければよいでしょうか?

A:定型的で、頻繁な更新が必要となる業務については、外部委託を優先することで、AIのバージョンアップやツールの保守にかかる継続的なコスト負担を抑えることができます。一方、企業独自の中核的なビジネスロジックや、自社の業務に深く適合させる必要がある領域については、社内での自社開発を維持することが考えられます。その上で、自社開発と外部委託を組み合わせたハイブリッド型が推奨されます。外部のサービス事業者が業務プロセスの再構築や汎用的なAI基盤を担い、企業内部では付加価値の高い戦略分析などに注力することで、双方の強みを生かしながら、各部門による重複開発によるリソースの浪費を防ぐことができます。


2時間にわたる学習を通じて、参加者は、企業のデジタル化・インテリジェント化を推進するための価値創出の道筋や具体的な実践方法について、より明確に理解を深めました。また、今後、業務のインテリジェント化・高度化を推進していく方向性についても、より具体的な認識を得ることができました。

2026年、中智日本企業倶楽部・智櫻会は引き続き会員の皆様のニーズに合ったサービスを提供し、専門的な知識と質の高いサービスで、会員企業の皆様が中国において挑戦し続け、持続的に発展できるよう支援してまいります。当倶楽部のサービスに対する貴重なご意見やご提案を歓迎いたします。皆さまのご関心とご参加をお待ちしております!