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【寄稿】 悪天候に遭いつつも、世界経済は拡張し続ける(2014年3月25日)

【寄稿】 悪天候に遭いつつも、世界経済は拡張し続ける(2014年3月25日)

 最新のデータによると、全世界経済は17ヶ月連続の回復を果たしている。2014年2月、全世界総合PMI指数は53ポイントで、先月より1ポイントダウンしたものの、依然50ポイント以上と拡張傾向を示している。その主な原因は記録的悪天候により、アメリカ、日本のサービス業がダメージを受けたことである。その他の国家及び地区を見てみると、ユーロ圏の経済成長は32ヶ月高位をつけている。うち、ドイツ、イタリア経済が急速に延びており、アイルランド、スペイン経済が復調の兆しを見せ、フランス経済の低迷を相殺している。BRIC四ヶ国では、インド、ブラジル、ロシア経済が年初の下落後徐々に回復しており、中国では製造業の成長がわずかに鈍っている。注目に値するのは、全世界32ヶ国16000社の企業を対象とした調査結果によると、現在グローバル企業の新規注文(指数54.1ポイント、前期比0.1ポイントアップ)と指値注文(指数50.7ポイント、前期比0.7ポイントアップ)が軒並み増加している点であり、グローバル経済の拡張は今後も続いていくと予測される。

 (1)中国:春節と「安定成長、バランス調整」を旨とするマクロコントロールの影響を受け、製造業の伸びがわずかにゆるやかとなり、非製造業の経営活動が回復している。

 2月の中国は春節の長期休暇に当たり、多くの製造業企業が減産及び生産を停止したため(中国製造業のPMI指数は50.2ポイントで、前期比0.3ポイント下回っている)、中国製造業が依然ゆるやかな成長を続けていることがデータ上に反映されている。プラス材料としては、まず時期的な要因(春節)が挙げられる。3月以降、市場は再び活性化し、企業は再び生産活動を開始するだろう。次に、企業予測が押しなべて改善しており、企業生産活動期待指数は61.8ポイントと、前期比10.5ポイント増加している。第三に、企業の投資意欲が増している。1月、新たな投資特に中長期の借款が明らかに増加しており、ここ4年間で最高水準に達しているのである。第四に、外部環境を見るに昨年第三四半期以降世界経済の趨勢は良好であり、昨今の元安が中小企業のコスト削減や輸出の拡大に有利に働いている。

 マイナス材料では、まず市場ニーズが脆弱であり至る所で供給過多となっている点が挙げられる。製造業の下落とは対照的に、中国非製造業の成長は速度を速めており(中国非製造業商務活動指数は55ポイントで、前期比1.6ポイントアップ)、関連企業の経営活動活性化と価格の回復は、経済構造の調整とモデルチェンジにおいて良い政策空間を生み出している。しかし当然、現在の市場ニーズの伸びは時期的なもので、回復力は弱い。そのため、昨年第二四半期のような成長鈍化が再び出現しないか、常に警戒が必要である。

 (2)日本:消費税増税前の駆け込み需要、ここ8年間で最も成長している製造業企業、サービス業の悪天候による影響からの回復

 今年始め、日本の製造業は8年ぶりの高い伸びを示し(1月、2月の製造業PMI指数はそれぞれ56.6、55.5ポイント)、企業の新規注文と生産総量は12ヶ月連続でプラスとなった。注目すべきは、需要の増加と先行きに対する期待から、企業の従業員数が2007年2月以来最高水準に達したことである。しかし、同時に注意しなければならないことがある。まず企業の新規注文が急速に伸びている一方、輸出注文の伸びが連続3ヶ月鈍っている、すなわち現在のニーズが全て日本国内のものである点である。次に、企業の仕入費用では、仕入価格が2008年10月以来の高値となっており、企業は明らかにインフレ圧力を感じている点である。2月、記録的大雪の影響により日本サービス業に揺り戻しが発生しており、企業の活発な経営を反映する商務指数は49.3ポイントと前期比0.9ポイントダウンとなり、17ヶ月ぶりに基準値となる50ポイントを下回った。この主な原因は悪天候による交通網の麻痺である。この他、サービス業企業の新規注文は依然増加しているものの、その伸びは昨年9月以来の最低水準となっている。しかしながら喜ぶべきことに、2月の賃金資本は7年ぶりの最高水準に達している。

 現在、人々を懸念させているのは、緊縮財政政策が今後数ヶ月以内に腐敗し、その趨勢が需要に不利な影響を与え、最終的に日本経済全体の復活に波及することである。しかし日本の多くの企業家は、普遍的に「現状は基本的に良好、新たな業務や就業も安定して成長しており、今後数ヶ月は回復傾向が続く」と信じきっている。とはいえ、4月の消費税増税は日本経済のひとつの試練となるであろう。

         撰稿:何愉

         ソース:中国国家統計局,野村/日本物資管理協会,JPMorgan Chase & Co